QRコード
QRCODE
< 2015年04>
S M T W T F S
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
オーナーへメッセージ

コレクション ブログランキングへ

2015年04月12日

U.S. ピストルベルト30's~60's②(The evolution of U.S. pistol belts ②)

こんにちは。
近くの公園の桜は花びらが半分程残り、緑葉が萌えだしてきました。ここしばらく雨が続いたこともあり、結局花見には行きませんでした。残念です。
今日は統一地方選挙の第一ラウンドで、当地大阪も府議会議員、大阪市会議員、堺市議会議員の選挙がおこなわれています。私もこの後投票に参ります。定刻を1.5時間周っての投稿です。


さて今回は前回の続きです。WWⅡからVN戦で使用された米陸軍・海兵隊のピストル・ベルトについて見て参っております。

前回上記③の海兵隊用のベルト、M1961まで見ました。④から再開です。

↓④⑤はともに制式名称「Belt, Individual Equipment」、いわゆるM1956ピストル・ベルトです。制式名称としては「M1956」という語は入りませんが、このベルトはサスペンダーや弾薬パウチ等を含んだ「M-1956 Load-Carrying Equipment」の構成要素の一つなので、ベルト単体を指す際にM1956を付けて呼ばれるのは一般的ですし、実際「BELT, PISTOL, M1956」とベルトにスタンプされているのがほとんどです(前回記事で見た③の海兵隊用のM1961ベルトにも「Belt, Individual Equipment」とスタンプ表記されているためM1956ベルトと混同している方があるのも無理からぬ話です)。
FSNは8465-00-577-4925(サイズM)、DSAは1(もしくは100)-695-E-**(古いモノだとQM(CTM)4728-E-**)です。本個体ではスタンプはサイズ表記以外はすっかり消えてます。

↑④と⑤とはベルトのウェブの織り方に違いがあります。一般に④は「横織り(horizontal weave:水平織り)」、⑤は「縦織り(vertical weave:垂直織り)」と区別して呼ばれています。④が初めに製造され⑤が後に製造されたとするのが通説です。この「縦織り・横織り」は、前回見ました海兵隊用のM1961ベルトにも同様に存在します。私は「M1961の縦織り」は未だ持ってません。なお、縦織りも横織りもFSNは同じですので、単なる「ヴァージョン違い」ということになります。

↓④のM1956ベルトはそれまでのM1936ベルトや海兵隊用のM1961ベルト(③)とは違う新しいバックルが採り入れられました。

↑どちらもしっかり留まっている状態。画像向かって左側の雄ファスナーを右側の雌ファスナーへ嵌めるという単純な構造です。


↑上の③はベルトが撓(たわ)んでも雄ファスナーが雌ファスナーから抜けませんが、下の④は雄ファスナーの円い部分が小さく、雌ファスナーのベルトとの隙間の大きさよりも小さいので抜けやすいです。


↑③は雄ファスナーの頭が雌ファスナーの凹と同じ長方形なので、このように片方を90度回転させて長方形の形を合わせないと外せません。


↑この状態で解放状態です。


↑一方④では雄ファスナーの頭が丸くて小さいので、ベルトを捻らなくても・・・


↑この位置になるとスッと・・・、


↑外れます。



↑全景。この通り④と⑤の違いは縦織りか横織りかの違いだけです。


↑④の方にはサイズ表示「M」が残っています。他には何も見えません。


↑表側の「US」表示はWWⅡ以来の伝統です。⑤の方はほとんど消えかかっていますが僅かに残っています。


↓それぞれ拡大。



以上私が現在保有している範囲だけでの1930年代から1960年代までの各種ピストル・ベルトを見て参りました。
他にも下記のようなたくさんの「派生」モノがあります。

・M1936ピストル・ベルト(①②)に、通常のハトメと同じ間隔で雌スナップ・ボタンが設えられているモノ
・(M1956)ピストル・ベルト(④⑤)のバックルが「デイヴィス・バックル」という素早く外すことのできるバックル(クイック・リリース・バックル)に換装されたモノ
・⑤の後継たるナイロン製のモノ(M1967 Individual Equipment Belt(8465-935-6815 (サイズ:M))・・・などなど。

WWⅡ末期からVN戦まで、主力兵器・装備品の発展・変更に伴って実にさまざまな改変が制式モノに加えられ(ローカル、軍正式とも)、いろんなものが存在しています。全てを蒐集するのはちょっと困難です。財力が…。


今回の「U.S.ピストル・ベルト・30's~60's」はこれにて終わります。また今後新たに入手した際にはこちらに揚げたいと思います。
それでは、また・・・。



  

Posted by Sgt. Saunders at 13:39Comments(0)米軍(U.S.)Pistol belts