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2019年03月10日

ドイツ軍M44フェルトブルーゼ・複製品(WWII German Feldbluse 44)

皆さんこんにちは。
この時期の挨拶の常套句たる「三寒四温」がまさに今当てはまる当地大阪から、花粉症発症の恐怖に戦きながらまた定刻を一週間遅れてお送りします。

今回お送りするのは寄り道コレクションになる予定だったドイツ軍のM44フェルトブルーゼ(Feldbluse 44(M44 Field Jacket))のリプロダクションです。
アメリカにある各国実物軍装品・衣料品の販売とレプリカ品の製造販売をおこなっているHessen Antique社のHPを見ておりましたら、襟章は兎も角国家鷲章を隠せばタウンユースで使えるのでは?と思い衝動買いしました。

で、このM44、買ったは良かったのですが、腰の絞り具合が思ってた以上で、胸囲はぴったりなのにウェスト周りが私にはちょっときキツく、着用は不可能であったため已む無くヤフオク!で現在出品中(←ヤフオク!商品ページを参照してください)です。送料を負担して返品・交換を考えましたが、サイズのもう少し大きい別のを買って、この合わない方はヤフオク!で売ったら送料が片道分不要になるなーと思っての出品です。
でも果たしてそもそも買ってくれる人がいるのか?という事はこの際考えないでおきましょう。きっといいご縁でどなたかに落としていただけると思います。サイズが合う方で個人輸入しようかなと考えられていた方は送料が無料になる位の金額からスタートしています。オークションの予定終了時刻は4月1日午後8時21分です。ご興味のある方はどうぞご覧下さい。


↓これがその私のウェストにはちょっとキツかったM44フェルトブルーゼ(Feldbluse 44)です。

英軍のバトルブラウス(バトルドレス)に影響を受けたのか、単に服地の節約・製造工程の簡略化の見地からなのか、このM44はそれまでのドイツ軍のフェルトブルーゼM43までの伝統的な4ポケスタイルから脱却し、腰から下部分を大胆にカットして創られました…なんて事はドイツ軍ファンなら今さら聞かされるまでも無いでしょうから講釈はここまでにします。大幅に簡略化された裏地、ベルトフック(ザイテン・ハーケン)用の簡略型サスペンダーなどM44の特徴が良く再現されています。

↓オークションの商品説明でも触れていますが、室内の蛍光灯下と戸外での太陽光の下とではやはり色調が随分違って見えます。一般的にFeldgrau44(フィールドグレー44)と言われるモノを再現しています。


↓国家鷲章(Hoheitsabzeichen「ホーハイツアプツァイヒェン」)はBeVoタイプの縫付けを省力化できるようにと逆三角形型となったモノ。


↓胸ポケットのフラップを開けました。フラップはスクエア型で裏地にはコットンが当てられています。ポケットの指でめくっている上辺部分にもコットンの裏地が当てられています。


↓第一ボタンもしっかりあって開襟状態から詰襟状態にできますが、M44には他のM36やM40などのようなホックはありません。襟を立てて立襟にするための小ボタンが襟裏にあります。


↓左襟の裏に立襟にするためのタブと、普段それを襟裏に収めておくための小ボタン。因みにこの画像は太陽光の下での撮影です。


↓このように立襟に出来ます。


↓第一ボタンを留めた状態。これはこれでスマートです。


↓各兵科共通兵用襟章。因みにこの画像は太陽光の下での撮影です。


↓歩兵科を示す白パイピングの肩章。因みにこの画像も太陽光の下での撮影です。


↓実物を良く再現しています。この画像も太陽光の下での撮影です。


↓肩章を外して裏返しました。この画像も太陽光の下での撮影です。上の画像と少し角度が違うだけでこんなに色合いが違ってくるのですね。それとも若干雲で翳ってたのか…。


↓袖口です。単なる筒袖ではなく…


↓部分的に裏地の付いた本切羽になっていて2つずつのボタンとボタンホールにより袖口を絞ることができます。この辺りの構造は、実物の世界では同じM44でも差があり、切羽の無い筒袖になっているモノも実在します。


↓襟裏です。これ以前のフェルトブルーゼで見られるような裏地はありません。見にくいですが基部は水平に9条の縫目、襟本体上部はジグザグの縫目があります。


↓フロントのボタン。表はぺブルパターンのフェルトグラウ塗装、ホローバックの一般的なモノが再現されています。


↓アップ。特に刻印等が施されていません。でも今に始まったわけではありませんが、レプリカのボタンには実物と同じ刻印を施してあるのが多数あり、最早「複製品」ではなく「偽物」になってしまっていまして、コレクター諸氏を悩ませているのは周知の事実です。


↓ザイテンハーケンが通る孔。腰の左右に1つずつ設えられています。


↓裏返してみました。グレー色のコットン裏地の張り具合が分かります。左右の胸に1つずつ内ポケットがあります。腰から下を切り詰める前までのフェルトブルーゼにはあった包帯専用ポケットはM44では廃されました。


↓内ポケットは1つのボタンで留める作りです。


↓ザイテン・ハーケン用の簡略型サスペンダーもしっかり再現されています。この辺も実物の世界では同じM44でも有るモノと無いモノがあります。しっかりとした縫製で、サバゲなどでフックに装備品を提げたベルトを掛けても十分の強度があります。


↓背面です。


↓最後に一番上のボタンホールに留められているメーカーの商品タグです。「表地は85%ウール、15%レーヨン、裏地は100%コットン。洗濯は不可、『普通の操作により、業者によるドライクリーニングができる。*溶剤はテトラクロロエチレンまたは、石油系溶剤を使用する』、漂白剤禁止、『アイロン底面の温度110℃を限界としてかけることができる。*スチームアイロンは危険』」等の表示があります。

Hessen Antique社が中国で製造させているのですね。中国製であるにもかかわらず縫製がとてもキッチリしているなと思います。ドイツ軍のジャケットの複製品はこれが初めて持つ(しげしげとよく観察する)モノなのですが、中国製でもこんな高品質のモノが出来るのかと、ちょっと驚きでした。


ドイツ軍モノは寄り道コレクションですので今後もそれほど食指が伸びることはそうそう無いと思いますが、高品質のレプリカならばサバゲなどで使えるので購入するかもしれません。最近はWW2USモノでも高品質のレプリカが出ておりますが、コレクションする身としては、それらが決して「偽物」にならないよう願って止みません。

それでは今回はこの辺で失礼いたします。またお会いしましょう。さようなら。




  

Posted by Sgt. Saunders at 12:05Comments(0)衣料品-Uniformen