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2014年05月25日

蒐集いまむかし(Collecting, present and past)

蒐集いまむかし(Collecting, present and past)

こんにちは。今日も当地大阪は真夏日になろうかという勢いの晴天に恵まれています。みなさまの処は如何ですか?

さて今回はいつもと趣を異にして「随想」めいたモノをひとつ。テキストばかりですが、何卒よろしくお付き合いください


むかしむかしインターネットなどという言葉すらない頃、今から30年も前に私が初めて訪れたミリタリー・ショップの実店舗は大阪のナニワ・ガラクターさんでした(「島之内」から「南炭屋町」に移転された頃です。現在は「ガラクター」が正式名称です。)。このお店は、今でもそうですが、世界中の色んな国々のミリタリー・グッズを広汎に取り揃えておられ、且つ比較的お安い価格でご提供頂いている点が魅力のお店です。
初めて実店舗に入店する緊張感とワクワク感が混然一体となる中、当時店内所狭しと商品が並べられている「森の中」を、宝探しをするかの如くゴソゴソ漁っていると、米軍のWWⅡ装備の一つである「M-1936ベルト・サスペンダー」を発見し、訪問前は「サンダース軍曹になる」為にガバメント用の茶革ホルスターを目当てにして訪れたのですが、しかし、このサスペンダーもいずれは手に入れたいと思っていましたから、興奮を抑えながら、いくつかあった中で少しでも傷み・錆びの少ないモノを選んで、価格は確か3,800円くらいだったと記憶してますが、一般的な相場はもう少し高かった所、なかなか良い値段で手に入れることが出来たーという喜びは今でも忘れません。自分の目で見て、触って、嗅いで(マニアの皆さんには共感頂けると思います)品物を手にする愉しみは代えがたいです。

その一方、ミリタリー関連雑誌の発売日当日に雑誌を購入し、普段から目星を付けてあるお店の広告に欲しいモノが掲載されているのを見つけるや即注文書を作って郵便局へ直行したり、あるいは自作のウォント・リストを軍装品店へ送って在庫を照会し、希望に合うモノがあれば現金書留や郵便為替で送金して購入して送ってもらったりと、通信販売という方法でも集めていました。私の場合実店舗を廻って手に入れたモノより、通販方式で入手したモノの方が多いです(インターネットが普及してからは格段にネット経由での蒐集が多いです)。
また、昔の通販では、値段の張る「第三帝国・武装親衛隊モノ」等ならともかく、「現品を写真に撮って見せてくれ」なんてことは一般的ではありませんでした。現在では「デジカメで撮影し、画像ファイルにして24時間自由に送信・掲示」で、一人ですべて完了でき作業としては簡単な事ですが、以前は「カメラで撮影し、フィルムをDPE店へ持っていって最低でも30分はかかって現像・プリントしてもらって更にそれを郵便で送る」という膨大な手間・費用が掛かる仕事になっていたからです。また、お店が出しているカタログや雑誌の広告に商品写真が載っていたとしても、写真は「代表モデル」であるのが通常で、これは致し方ありません。印刷媒体上の現品広告となれば売れてしまったからと言って再び別の物品を掲載しては印刷しなおすという事を頻繁にする訳には参りません。ネット上の広告ならば売れた商品の画像を削除して別の同種商品の画像をすぐUPすれば良いですが。
したがって、実際に購入して送られてきた現品と「代表モデル」とは異なるのが通常でありまして、届いた現品を見て「広告掲載品より程度が悪いナ」と思うことは残念ながら少なくありませんでした。とは言えミリタリー・ショップのほとんどがHP上で商品紹介をしていても、現品を一つ一つ画像撮影してUPしているところもあれば、画像はあれどもやはり「代表写真」としているところもあります。「現品画像」のお店なら商品が届いた時にがっかりすることはありませんが、「代表写真」のお店であれば少なからずがっかりするのは、昔の雑誌広告を見て購入する場合と同じですね。

今や日本のみならず世界各国のミリタリー・ショップやサープラス・ショップがインターネット(WWW)上に商品販売のためのHPを設け、あるいは個人でも売りたいものを世界中に発信したりオークションに出品したりと地球上の何処にいても何処にあるモノでも売買ができる環境が完備されています。現在当たり前のように存在しているインターネットですが、それが爆発的に広がる1995年頃までは、コレクターが蒐集を楽しむためには自ら実店舗を訪ねて掘り出し物がないか、店主の気まぐれか諦めからか格安で売りに出されているモノはないか、とっておきのモノを密かに取り置いてくれてないかと宝探しのようにショップを探検するか、もしくはミリタリー関連雑誌の広告やミリタリー同人誌等に掲載される売りたし買いたし欄をつぶさにチェックして自分の興味のあるモノを手に入れるべく奮励努力しなければなりませんでした。

オークション・サイト等の発展に伴い、個人も容易に自分のモノを広く世界にお披露目できるようになり、「個人から通販で買う」ことができるようになったのもインターネットの普及のおかげです。
オークションで「もっと画像をUPして欲しい」という購入者の要望があれば、デジカメでさっと撮影して画像ファイルとしてメールに添付して直接相手に送ったり、商品紹介ページに画像を追加したりして終わりですから、出品者も容易に対応でき、お互いに都合がよいです。

ネットが拡がる直前の頃、私はよくアメリカ国内のミリタリー・ショップへ航空郵便(もはや語感が懐かしい!)でさまざまな装備品の在庫・価格を調べては注文書を出し、インボイスを送ってもらって、外国送金は銀行の為替手数料があまりにも高くて(最低でも5,000円くらいしました)使えないので、手数料がとても安かった郵便局の国際郵便為替(Japan International Postal Money Order)を組んで書留で送ったり、親にクレジット・カードを使わせてもらって(もちろん代金は現金で親に払いましたよ)カード決済したりしてコツコツ集めていました。

そのような経験を通じて感じたのは、国内価格と海外価格との差が尋常ではないということです。輸送・通関費のことや、ミリタリーコレクションという趣味が海外と比べて日本ではまだまだマイナーな世界であり、それを稼業とするショップとしてはショップの維持・利益確保のためには海外のショップの売出価格に比べてどうしても価格設定を高くしなければならないという必然性を考慮しても、「ちょっと利益盛りすぎじゃないの?」と感じざるを得ないショップが多かったです。

ショップHPでの通販、オークションでの落札など、いまやネットで世界中からいとも簡単に目当てのモノを見つけることができますし、価格も比較的廉価で入手しやすく(各国のeBayもありますし)、まったく良い時代になったものです。家で、出先でポチッとやるだけで簡単にコレクションを増やしていくことが出来ます。
しかしながら、やはりショップの実店舗に足を運び、自分の目で見て、触って、嗅ぎながら「お宝」を探す愉しみは、ネットを介しては味わえません。希少なモノをネットで見つけることが出来た時も感激しますが、これからも折を見ては実店舗を探検し、思わぬ掘り出し物を見つける醍醐味を求めていくだろうと思います。

以上、おっさんの蒐集いまむかし話でした。それでは、また・・・。





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Posted by Sgt. Saunders at 11:27│Comments(0)無題
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