2019年10月19日
U.S. M-1926 スプーン・フォーク・ナイフ(U.S. M-1926 Spoon, Fork and Knife)
みなさん、こんにちは。
当地大阪は10月も半ばを過ぎたというのに日中の最高気温が25度にもなる日があったりします。
台風19号による災害に遭われた方々におかれまして一日も早く平穏な暮らしに戻れるようお祈りいたしますと共に、謹んでお見舞い申し上げます。
「隔週日曜日の正午に新規投稿」と定めております本ブログ、今回も6日余り遅れての投稿です。先週私の手違いで「新規投稿がありました」というミリブロからのメールを発信させてしまいまして、ご迷惑をお掛けしてしまいました。申し訳ありませんでした。
今回採り上げますモノは、前回の記事「U.S. M-1910 スプーン・フォーク・ナイフ(U.S. M-1910 Spoon, Fork and Knife)」で採り上げましたモノの後継モデルであるU.S. M-1926 スプーン・フォーク・ナイフ(U.S. M-1926 Spoon, Fork and Knife)です。WWII時の標準的食器であり、その後現在に至るまで基本的な形状は保たれ続けています。
↓言うまでもなく、画像奥から手前にスプーン・ナイフ・フォークです。いずれも柄の部分に「U.S.」のプロパティ表示刻印があります(ナイフは凸モールド)。字体は例えばCentury体のようなヒゲの無い、シンプルなものです。ここに挙げたモノは、ナイフの柄がアルミ製である以外は材質は全てステンレス製です。

「ここに挙げたモノは」と申しますのは、同じ「M-1926」といえども、製造時期等により材質・仕上げが異なるためです。その製造時期ですが、実際に「M-1926」が製造され始めるのは1940年になってからでした。何故ならばWWI時代のM-1918の在庫が未だ大量に残っていて、それが底を尽きるまで新たに製造することがなかったからだそうです。
で、製造開始当初は錫メッキ又は亜鉛メッキのスチール製、次いで真鍮・銅が化学蒸着処理(chemical vapor deposition)されたスチール製、そしてクロムメッキのスチール製、WWII最終形がステンレス製と変遷をたどっていきました。
ナイフについてはブレードと柄のそれぞれが材質変更されたためやや複雑で、当初はブレードが錫メッキ又は亜鉛メッキのスチール製で柄がアルミ製、次いでアルミが戦時戦略物資指定を受けたため柄の部分がレジン製になり、続いてブレードがステンレス製になり、WWII最終形はブレードがステンレス製でアルミの戦略物資指定が解除されて柄が再びアルミ製になりました。
↓裏返しました。裏面には製造者の表示があります。

↓まずフォーク。左右の向きを変えてます。左のラッパムシ?蓮の花?が3つ並んだようなマークは、その右の「SILCO」、即ちInternational Silver CompanyのUSAディビジョンのロゴマークです。今回ウェブで一生懸命調べましたが、何をモチーフにしたロゴマークなのか分かりませんでした。その更に右には「STAINLESS」と材質の表示があります。ステンレス鋼の打ち抜きプレス製です。

↓次にナイフのアルミ製の柄とステンレス製ブレードとの結合部分です。左側の柄には、上で見たInternational Silver CompanyのUSAディビジョンのロゴマークのみがありまして、社名はありません。右側のステンレス製ブレードの基部に「N」?「Z」?何の意味だか分かりませんが刻印が打たれています。本個体は柄がアルミ製・ブレードがステンレス製ですので「WWII最終形」となります。

↓最後にスプーン。フォークと同じように左右の向きを変えてます。フォークと同じ蓮の花?マークと「SILCO」、「STAINLESS」とあります。ステンレス鋼の打ち抜きプレス製です。

↓前回おおくりした「U.S. M-1910 スプーン・フォーク・ナイフ(U.S. M-1910 Spoon, Fork and Knife)」とは異なり、この画像のように柄の後端近くに穴が開けられ、そこにミート・カンのハンドルを通して、ミート・カン、スプーン・フォーク・ナイフともども纏めてジャブジャブと洗浄・すすぎが出来るように改良されました。

↓最後に当ブログではお馴染み、たびたび出てきます「QUARTERMASTER SUPPLY CATALOG」1943年8月版の24ページです。制式名称とストックナンバーが確認できます。材質についてのキャプションはありません。

以上見て参りました。
レジン製ハンドルのナイフが欲しいのですが、eBayやミリタリーショップでも最近出品を見かけなくなりました。今度見たら何とか入手したいです。
WWII時のセットは程度にもよりますが、4,000円程度でしょうか。まだ比較的入手は容易だと思います。
キャンプの際にはミート・カン(メスキット)と共に必ず持っていきます。ミリタリーモノを野外で使うのは実に楽しいことであります。
それでは今回はこの辺で失礼いたします。またお会いしましょう。さようなら。
当地大阪は10月も半ばを過ぎたというのに日中の最高気温が25度にもなる日があったりします。
台風19号による災害に遭われた方々におかれまして一日も早く平穏な暮らしに戻れるようお祈りいたしますと共に、謹んでお見舞い申し上げます。
「隔週日曜日の正午に新規投稿」と定めております本ブログ、今回も6日余り遅れての投稿です。先週私の手違いで「新規投稿がありました」というミリブロからのメールを発信させてしまいまして、ご迷惑をお掛けしてしまいました。申し訳ありませんでした。
今回採り上げますモノは、前回の記事「U.S. M-1910 スプーン・フォーク・ナイフ(U.S. M-1910 Spoon, Fork and Knife)」で採り上げましたモノの後継モデルであるU.S. M-1926 スプーン・フォーク・ナイフ(U.S. M-1926 Spoon, Fork and Knife)です。WWII時の標準的食器であり、その後現在に至るまで基本的な形状は保たれ続けています。
↓言うまでもなく、画像奥から手前にスプーン・ナイフ・フォークです。いずれも柄の部分に「U.S.」のプロパティ表示刻印があります(ナイフは凸モールド)。字体は例えばCentury体のようなヒゲの無い、シンプルなものです。ここに挙げたモノは、ナイフの柄がアルミ製である以外は材質は全てステンレス製です。

「ここに挙げたモノは」と申しますのは、同じ「M-1926」といえども、製造時期等により材質・仕上げが異なるためです。その製造時期ですが、実際に「M-1926」が製造され始めるのは1940年になってからでした。何故ならばWWI時代のM-1918の在庫が未だ大量に残っていて、それが底を尽きるまで新たに製造することがなかったからだそうです。
で、製造開始当初は錫メッキ又は亜鉛メッキのスチール製、次いで真鍮・銅が化学蒸着処理(chemical vapor deposition)されたスチール製、そしてクロムメッキのスチール製、WWII最終形がステンレス製と変遷をたどっていきました。
ナイフについてはブレードと柄のそれぞれが材質変更されたためやや複雑で、当初はブレードが錫メッキ又は亜鉛メッキのスチール製で柄がアルミ製、次いでアルミが戦時戦略物資指定を受けたため柄の部分がレジン製になり、続いてブレードがステンレス製になり、WWII最終形はブレードがステンレス製でアルミの戦略物資指定が解除されて柄が再びアルミ製になりました。
↓裏返しました。裏面には製造者の表示があります。

↓まずフォーク。左右の向きを変えてます。左のラッパムシ?蓮の花?が3つ並んだようなマークは、その右の「SILCO」、即ちInternational Silver CompanyのUSAディビジョンのロゴマークです。今回ウェブで一生懸命調べましたが、何をモチーフにしたロゴマークなのか分かりませんでした。その更に右には「STAINLESS」と材質の表示があります。ステンレス鋼の打ち抜きプレス製です。

↓次にナイフのアルミ製の柄とステンレス製ブレードとの結合部分です。左側の柄には、上で見たInternational Silver CompanyのUSAディビジョンのロゴマークのみがありまして、社名はありません。右側のステンレス製ブレードの基部に「N」?「Z」?何の意味だか分かりませんが刻印が打たれています。本個体は柄がアルミ製・ブレードがステンレス製ですので「WWII最終形」となります。

↓最後にスプーン。フォークと同じように左右の向きを変えてます。フォークと同じ蓮の花?マークと「SILCO」、「STAINLESS」とあります。ステンレス鋼の打ち抜きプレス製です。

↓前回おおくりした「U.S. M-1910 スプーン・フォーク・ナイフ(U.S. M-1910 Spoon, Fork and Knife)」とは異なり、この画像のように柄の後端近くに穴が開けられ、そこにミート・カンのハンドルを通して、ミート・カン、スプーン・フォーク・ナイフともども纏めてジャブジャブと洗浄・すすぎが出来るように改良されました。

↓最後に当ブログではお馴染み、たびたび出てきます「QUARTERMASTER SUPPLY CATALOG」1943年8月版の24ページです。制式名称とストックナンバーが確認できます。材質についてのキャプションはありません。

以上見て参りました。
レジン製ハンドルのナイフが欲しいのですが、eBayやミリタリーショップでも最近出品を見かけなくなりました。今度見たら何とか入手したいです。
WWII時のセットは程度にもよりますが、4,000円程度でしょうか。まだ比較的入手は容易だと思います。
キャンプの際にはミート・カン(メスキット)と共に必ず持っていきます。ミリタリーモノを野外で使うのは実に楽しいことであります。
それでは今回はこの辺で失礼いたします。またお会いしましょう。さようなら。