2019年01月27日
U.S. M1 30口径弾薬箱(U.S. M1 Cal. .30 Ammunition Box)
年明けからもうやがて1カ月経とうとしていますが、新年のご挨拶が未だでございます。明けましておめでとうございます。
今年も健気に細々とコレクションについて徒然なるままに書き連ねて参ります。ご意見・ご指摘等忌憚なく頂戴したいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて2019年最初の投稿ネタはWWIIに米軍で広く使用されたM1弾薬箱(M1 Cal..30 Ammunition Box(ドローイング#44070))です。
WWII米陸軍一般歩兵装備品・制式採用銃器アクセサリーを蒐集のメインとしている私としては、この弾薬箱はこの趣味を始めた当初から欲しておりました。もう20年程以上も前か、当時沖縄にあった某米軍払下げ店で何と2,000円だったか2,500円だったかで売りに出されていた際に迷わず購入したのが今回皆様のご面前に晒すモノであります。
以下詳細に見て参ります。
↓まず斜め横顔。フラッシュを発光させて撮影しました。この後出てくる画像の中で一番太陽光の下での現物の色に近いモノとなっています。太陽光の下ではこの画像での色が一番近いです。WWII時に一番多く見られるODシェード#24087に最も近いように思います。

このモデルのような金属製の弾薬箱が開発される前は、弾薬箱は木製で防塵・防湿効果は低かったため、箱の内側で弾薬を錫や亜鉛メッキの鉄箔板で覆ったり、弾薬を缶詰にしたうえで弾薬箱に収めたりという方法で対処していました。
↓フラッシュ無しだとこんな感じです。太陽光の下では ↑ 、蛍光灯の下では ↓ というところです。

↓真正面。歪み防止のための二重の四角形のリブが型押しされている中に「CAL..30 M1 AMMUNITION BOX」とエンボスされています。この個体にはエンボスのほかには何も表記がありませんが、ステンシルで中身が何であるかを表記してある事も多くあります。左下方には四角形の小さなワイヤー・ハンドルがあります。上面の蓋は左上のヒンジを軸にして右上が上方から左へ回転して開きます。蓋は右側でクランプにより留められます。

↓M2トライポッド(三脚)に載せたM1919A4にフィードしてるの図で言えば、手前側の面がこの四角形の小さなワイヤー・ハンドルが付いている面になります。同じ画を撮ろうと思えば撮れるんですけど、場所が…。(画像引用元:browningmgs.com)

↓ボックスを縦に積み上げたり、M1917A1トライポッド(三脚)に搭載する際にこれがあるとやり易いと思います。思います、と言うのはM1917A1トライポッドを持ってませんのでやったことが無いからです。

↓反対側の面です。先ほどと同じ文言のエンボスと歪み防止のための二重の四角形のリブがあります。こちらの面には四角形の小さなワイヤー・ハンドルはありません。

↓蓋です。画像では取っ手の右側を上げてますが、ペタンと下ろして蓋上面に張り付かせることができます。蓋の縁の内側を一周している溝ですが、これは上に弾薬箱を積み重ねる際に左右にズレないよう箱の底面の凸凹パターンと合わさるようになっています。

↓蓋の留め金(クランプ)。

↓最下端が外側へ曲げられているバーを起こして…

↓蓋の端から繋がる四角のリングとの結合を外して…

↓蓋を開くことができます。

↓蓋の裏側です。密閉性を高めるため茶色~オレンジ色のフォーム材が縁沿いに充填されています。程なくもっと耐久性のあるゴム製のガスケットに替わります。M1の後継M1A1ではほぼ完全にゴム製となります。

↓蓋と本体とはこのようなヒンジで結合しています。少し力を入れれば外せます。ヒンジは製造者・時期により若干構造の異なるものがあります。まだ蒐集していません…。

↓ヒンジの下には製造者「CANCO」の楕円のロゴと「U.S.」、兵器部(Ordnance Department)のシンボル「フレイミング・ボム」。製造者は他にも「REEVES」とか「CROWN」、「Owens Illinois Can Company」などがあるそうです。REEVESとCROWNは見たことがあります。

↓閉める時は単純に逆の手順です。

↓バーの爪に四角リングを掛けて…(指で示しているのは先ほど見た広い方の面に付いている四角形のワイヤー・ハンドルと同じ「取っ手」です。蓋を開けた状態でM1917A1トライポッドに据え付ける際に使用します。蓋の開け閉めには関与しません。)

↓バーを下へグッと下げて…

↓バチンと閉めます。

↓バーの付け根のこの鉤状になっている部分は、M1917A1トライポッド(三脚)に搭載する際にブラケットへ引っ掛けて使います。この画像では見えませんが(2つ上の画像で見えます)、バーの下端近くにあるスリットもM1917A1トライポッドに搭載する際にブラケットの半円状突起に引っ掛けさせて使います。

↓一応真正面からも。

↓金属製リンクで連結された30-06弾なら250発が一まとめにされて収納されます。その場合の重さは約10キロです(22ポンド)。

↓箱の内側です。底には蓋の説明のところで触れましたように蓋の上面の凸凹溝に合わさるような凸凹溝があります。また、右寄りのところに弾薬の前後方向を正しく収納出来るよう弾薬のシルエットのエンボスがあります。

↓機関銃にフィードする上で、弾薬の向きが反対だったらエライことになりますわな。

↓底面です。上で見た「弾薬の向き」表示モールドと、蓋のところで触れましたように、積み重ねた時にズレないようにするための、蓋の凹に合う凸リブが設えられています。

以上細かく見て参りましたが如何でしたでしょうか?
M1の改良版である後継のM1A1については私、未だ蒐集出来ていません。数年前に一度結構廉価で出物があったのですが、そのうちに…と思っておりましたら最近は出物も少なく価格も高騰してきてまして、もういいかなとも思っております。(令和2年5月24日追記します。やっとM1A1弾薬箱を入手できました。「U.S. M1A1 30口径弾薬箱(U.S. M1A1 Cal. .30 Ammunition Box)」で取り上げましたのでご覧ください。)
M1A1のさらに改良版と言いますか改定版であるM19、M19A1もコレクションに入れたいと思い、M19A1は入手できたもののレアなM19は未だ入手出来ていません…。
弾薬箱は「容器」ですので、家の中でも色んな用途に使え、しかも密閉性が良いので重宝します。
この記事を書いてると、やっぱりM1919A4をM2トライポッドに載せてこのM1アンモボックスと合わせて画像を撮ってみたくなりました。
でもその場所が問題で、建売住居の狭い「庭」ではなかなか難しく、どこか他所へもって行かないとならないので実行する障壁が多々あり困難です。
それでは今回はこの辺で失礼いたします。ありがとうございました。
今年も健気に細々とコレクションについて徒然なるままに書き連ねて参ります。ご意見・ご指摘等忌憚なく頂戴したいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて2019年最初の投稿ネタはWWIIに米軍で広く使用されたM1弾薬箱(M1 Cal..30 Ammunition Box(ドローイング#44070))です。
WWII米陸軍一般歩兵装備品・制式採用銃器アクセサリーを蒐集のメインとしている私としては、この弾薬箱はこの趣味を始めた当初から欲しておりました。もう20年程以上も前か、当時沖縄にあった某米軍払下げ店で何と2,000円だったか2,500円だったかで売りに出されていた際に迷わず購入したのが今回皆様のご面前に晒すモノであります。
以下詳細に見て参ります。
↓まず斜め横顔。フラッシュを発光させて撮影しました。この後出てくる画像の中で一番太陽光の下での現物の色に近いモノとなっています。太陽光の下ではこの画像での色が一番近いです。WWII時に一番多く見られるODシェード#24087に最も近いように思います。

このモデルのような金属製の弾薬箱が開発される前は、弾薬箱は木製で防塵・防湿効果は低かったため、箱の内側で弾薬を錫や亜鉛メッキの鉄箔板で覆ったり、弾薬を缶詰にしたうえで弾薬箱に収めたりという方法で対処していました。
↓フラッシュ無しだとこんな感じです。太陽光の下では ↑ 、蛍光灯の下では ↓ というところです。

↓真正面。歪み防止のための二重の四角形のリブが型押しされている中に「CAL..30 M1 AMMUNITION BOX」とエンボスされています。この個体にはエンボスのほかには何も表記がありませんが、ステンシルで中身が何であるかを表記してある事も多くあります。左下方には四角形の小さなワイヤー・ハンドルがあります。上面の蓋は左上のヒンジを軸にして右上が上方から左へ回転して開きます。蓋は右側でクランプにより留められます。

↓M2トライポッド(三脚)に載せたM1919A4にフィードしてるの図で言えば、手前側の面がこの四角形の小さなワイヤー・ハンドルが付いている面になります。同じ画を撮ろうと思えば撮れるんですけど、場所が…。(画像引用元:browningmgs.com)

↓ボックスを縦に積み上げたり、M1917A1トライポッド(三脚)に搭載する際にこれがあるとやり易いと思います。思います、と言うのはM1917A1トライポッドを持ってませんのでやったことが無いからです。

↓反対側の面です。先ほどと同じ文言のエンボスと歪み防止のための二重の四角形のリブがあります。こちらの面には四角形の小さなワイヤー・ハンドルはありません。

↓蓋です。画像では取っ手の右側を上げてますが、ペタンと下ろして蓋上面に張り付かせることができます。蓋の縁の内側を一周している溝ですが、これは上に弾薬箱を積み重ねる際に左右にズレないよう箱の底面の凸凹パターンと合わさるようになっています。

↓蓋の留め金(クランプ)。

↓最下端が外側へ曲げられているバーを起こして…

↓蓋の端から繋がる四角のリングとの結合を外して…

↓蓋を開くことができます。

↓蓋の裏側です。密閉性を高めるため茶色~オレンジ色のフォーム材が縁沿いに充填されています。程なくもっと耐久性のあるゴム製のガスケットに替わります。M1の後継M1A1ではほぼ完全にゴム製となります。

↓蓋と本体とはこのようなヒンジで結合しています。少し力を入れれば外せます。ヒンジは製造者・時期により若干構造の異なるものがあります。まだ蒐集していません…。

↓ヒンジの下には製造者「CANCO」の楕円のロゴと「U.S.」、兵器部(Ordnance Department)のシンボル「フレイミング・ボム」。製造者は他にも「REEVES」とか「CROWN」、「Owens Illinois Can Company」などがあるそうです。REEVESとCROWNは見たことがあります。

↓閉める時は単純に逆の手順です。

↓バーの爪に四角リングを掛けて…(指で示しているのは先ほど見た広い方の面に付いている四角形のワイヤー・ハンドルと同じ「取っ手」です。蓋を開けた状態でM1917A1トライポッドに据え付ける際に使用します。蓋の開け閉めには関与しません。)

↓バーを下へグッと下げて…

↓バチンと閉めます。

↓バーの付け根のこの鉤状になっている部分は、M1917A1トライポッド(三脚)に搭載する際にブラケットへ引っ掛けて使います。この画像では見えませんが(2つ上の画像で見えます)、バーの下端近くにあるスリットもM1917A1トライポッドに搭載する際にブラケットの半円状突起に引っ掛けさせて使います。

↓一応真正面からも。

↓金属製リンクで連結された30-06弾なら250発が一まとめにされて収納されます。その場合の重さは約10キロです(22ポンド)。

↓箱の内側です。底には蓋の説明のところで触れましたように蓋の上面の凸凹溝に合わさるような凸凹溝があります。また、右寄りのところに弾薬の前後方向を正しく収納出来るよう弾薬のシルエットのエンボスがあります。

↓機関銃にフィードする上で、弾薬の向きが反対だったらエライことになりますわな。

↓底面です。上で見た「弾薬の向き」表示モールドと、蓋のところで触れましたように、積み重ねた時にズレないようにするための、蓋の凹に合う凸リブが設えられています。

以上細かく見て参りましたが如何でしたでしょうか?
M1の改良版である後継のM1A1については私、未だ蒐集出来ていません。数年前に一度結構廉価で出物があったのですが、そのうちに…と思っておりましたら最近は出物も少なく価格も高騰してきてまして、もういいかなとも思っております。(令和2年5月24日追記します。やっとM1A1弾薬箱を入手できました。「U.S. M1A1 30口径弾薬箱(U.S. M1A1 Cal. .30 Ammunition Box)」で取り上げましたのでご覧ください。)
M1A1のさらに改良版と言いますか改定版であるM19、M19A1もコレクションに入れたいと思い、M19A1は入手できたもののレアなM19は未だ入手出来ていません…。
弾薬箱は「容器」ですので、家の中でも色んな用途に使え、しかも密閉性が良いので重宝します。
この記事を書いてると、やっぱりM1919A4をM2トライポッドに載せてこのM1アンモボックスと合わせて画像を撮ってみたくなりました。
でもその場所が問題で、建売住居の狭い「庭」ではなかなか難しく、どこか他所へもって行かないとならないので実行する障壁が多々あり困難です。
それでは今回はこの辺で失礼いたします。ありがとうございました。
タグ :M1 Cal..30 Ammunition BoxM1弾薬箱M1 Ammunition BoxAmmo box機関銃M1919A4M1917A1ブローニング機関銃Browning Machinegunブローニング