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2022年01月09日

M-1910 イントレンチング・ショベル・キャリア(M-1910 Intrenching Shovel Carrier)

明けましておめでとうございます。今年もおっさんの浅学・見聞・経験のみに基づく戯言にお付き合いくだされば幸いです。ご意見・間違いのご指摘は大歓迎です。どうぞお気軽にお願い申し上げます。

さてオミクロン大伝播開始直後での今年最初の投稿ですが、年末年始に準備する暇(いとま)がなく、一発目から若干手抜きに見えそうな投稿になります事、及び若干の遅刻投稿となったことをご勘弁ください。

過去記事のU.S. M-1910 イントレンチング・ショベル(M-1910 Intrenching Shovel)の中で一緒にお見せしたキャリア「M-1910 イントレンチング・ショベル・キャリア(M-1910 Intrenching Shovel Carrier)」とは別の個体を近時入手しましたので、それのみをお送りします。

↓U.S. M-1910 イントレンチング・ショベル・キャリア(M-1910 Intrenching Shovel Carrier)です。キャリアでもありカバーでもあります。「カバー」の方が通りがいいかもしれませんね。
M-1910 イントレンチング・ショベル・キャリア(M-1910 Intrenching Shovel Carrier)
このキャリアについてはのちに開発される「M-1943 イントレンチング・ショベル(M-1943 Intrenching shovel)のキャリアのような所謂「OD色」バージョンは、製造段階でのモノにはありません。兵士が個々にODペイントしたものはあります。M-1943 イントレンチング・ショベル用のキャリアについては別記事「M-1943 ショベル・キャリア(Carrier, Shovel, Intrenching, M-1943)」をご覧下さい。

↓参考までにQuartermaster Corps(需品部)の仕様書(図面)を引用します。細かい製造仕様が記載されています。
M-1910 イントレンチング・ショベル・キャリア(M-1910 Intrenching Shovel Carrier)

↓ダブル・フック・ワイヤ・ハンガーやスタンプの位置が分かります。もちろん仕様書の通りです。
M-1910 イントレンチング・ショベル・キャリア(M-1910 Intrenching Shovel Carrier)

↓仕様書の通りの位置に製造者「Airtress Midland」社と製造年「1942」のスタンプがあります。Airtress Midland社は、他にも数多くの種類の布製装備品を製造していたメーカーの一つです。
M-1910 イントレンチング・ショベル・キャリア(M-1910 Intrenching Shovel Carrier)

↓この個体のダブル・フック・ワイヤ・ハンガーの素材は鋼鉄です。真鍮が貴重物資に指定された後は鋼鉄や亜鉛合金などが様々な金具の素材として代用されたのはご存知の通りです。
M-1910 イントレンチング・ショベル・キャリア(M-1910 Intrenching Shovel Carrier)

↓キャリアの固定用ストラップ(ビレット)とバックル。
M-1910 イントレンチング・ショベル・キャリア(M-1910 Intrenching Shovel Carrier)

↓バックルはこの個体では亜鉛合金製です。
M-1910 イントレンチング・ショベル・キャリア(M-1910 Intrenching Shovel Carrier)

↓裏側に凸モールドで製造者「(U.S.A.)CROWN」との表記。CROWN社と言えば、私は「ジッパーの製造者」というイメージしかありませんが、このようなモノも作っていたんですね。
M-1910 イントレンチング・ショベル・キャリア(M-1910 Intrenching Shovel Carrier)

↓ストラップ(ビレット)とバックルの方のストラップ(バックル・チェイプ)の縫製指標の黒い線が見えます。特に右側のバックルの方のストラップの方がより明確にハッキリと見えています。
M-1910 イントレンチング・ショベル・キャリア(M-1910 Intrenching Shovel Carrier)

↓内側です。若干貰い錆がありますね。
M-1910 イントレンチング・ショベル・キャリア(M-1910 Intrenching Shovel Carrier)

↓仕様書を見ると分かりますが、ショベルの匙型にズック生地を2枚裁って縫い合わせるのでなく、ズック生地をマクドナルドのM字型に切り出して、真ん中を山にして必要最低限の縫製で済むようにしてあります。もちろん作業効率を上げるためにです。WW1時代などでは「匙型ズック生地2枚合わせ縫製」のパターンもあります。
M-1910 イントレンチング・ショベル・キャリア(M-1910 Intrenching Shovel Carrier)

↓反対側ではこのように末端まで縫い合わされねばなりません。
M-1910 イントレンチング・ショベル・キャリア(M-1910 Intrenching Shovel Carrier)


はい、物凄く駆け足で見て参りました。
ショベルとセットでの出物も、キャリア単体での出物もどちらも年々減ってきている気がします。私がこの殆ど未使用かと思われる個体を入手しようと思ったのは既に持っていたモノの質がやや低い(上掲の過去記事をご覧いただければ分かります)からでした。
最近はショベルもキャリアもかなり高品質のレプリカが出ていますが、やはり「匂い」と言いますか、「実物の感じ」を再現しているレベルには到達していません。まだまだ峻別出来る自信はあります。

それでは今回はこの辺で失礼いたします。ありがとうございました。
今年も隔週日曜日正午の新規投稿を自主目標に致します。






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