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2019年08月04日

M-1942ファースト・エイド・パケット・パウチ(M-1942 First aid Packet Pouch)

みなさん、こんにちは。
当地大阪は遅く入って長かった梅雨明け後、最高気温がヒトの体温を超えようかという猛暑に連日襲われています。外に出ただけで頭がクラクラします。だからなるべく外に出ません。これほど暑いとサバゲで熱中症→意識混濁・呼吸困難・救急搬送とならないよう十分気を付けましょう。


さて今回採り上げますのは過去記事「ファーストエイドパケット・パウチ(Pouch, First aid Packet)」でも登場しましたM-1942ファースト・エイド・パケット・パウチの、WWII中の1943年後半以降に導入され始めたodシェード#7版です。と、いうだけでは、過去にも上記の記事中で同じod#7のモノを紹介しておりますので、何でまた今更あらためて?とお感じになられるのも無理はありません。あらためて今回ご面前に晒します理由は、WWIIが終結後7年も経過した朝鮮戦争の最中に製造された個体だからです。つい最近入手する機会を得まして、朝鮮戦争勃発後にもなおM-1942が製造されていたことは意外でした。

↓M-1942ファースト・エイド・パケット・パウチです。WWIIUSG.I.ファンなら知らない人はいないでしょう。コットン・キャンバス製のパウチです。


↓名前の通りファースト・エイド・パケットを収納・携帯するためのモノであるのはごご存じの通りです。上に挙げました過去記事でも紹介しております。


↓少なくとも2人の記名(イニシャルと認識番号下4ケタ)が認められます。抹消表示せずに真上から上書きされているようで何と書いてあったのか判別できません…。


↓Lift-The-Dotのクリンチ・プレート。製造者名などはありません。


↓Lift-The-Dot表側です。こちらも製造者を特定できるモノはありません。黒染めのブロンズ製です。背面のダブル・フック・ワイヤ・ハンガーも黒染めブロンズ製です。WWII中には物資節約のためにブロンズや真鍮の代わりに亜鉛比率の高い亜鉛合金を用いていましたが、朝鮮戦争の頃には潤沢にブロンズを使いまくっていました。


↓裏面に製造者と製造年のスタンプがあります。加えてこの個体には品名「POUCH, FIRST AID PACKET, M-42 」とストック・ナンバー「74-P-260」も記されています。一般的に布製装備品に品名やストック・ナンバーが表記されるのは1946年以降です。


↓JQMD(Jeffersonville Quartermaster Intermediate Depot)での1952年製造。記事冒頭でも申し上げましたが、この1952年製という所に私は着目しました。WWII中・末期にはPTO(太平洋作戦戦域)では大きい箱型のM-2ジャングル・ファーストエイド・パウチ(M-2 Individual Medical Jungle Kit )が採用されて、その流れで朝鮮戦争勃発後の頃にはもうM-1942ファースト・エイド・パケット・パウチはETO(ヨーロッパ作戦戦域)も含めてM-2に取って代わられていったと思っていましたので、1952年に於いてもまだM-1942ファースト・エイド・パケット・パウチの「製造」が続いていたという事はちょっと意外でした。旧モデルの在庫分の「使用」が続くのは他の装備品でも例は沢山ありますが、旧モデルの「製造」も続いていた、というのがあるんですね。まあ、もっともあとで触れますが、ファースト・エイド・パケット・パウチ」の役割に「コンパス・パウチ」としての役割をも課せられることになりますので、納得はできます。

そう言えばベトナム戦争の戦場写真でマイク・フォース要員がこのM-1942をM-1937BARマガジン・ベルトにぶら下げているのを、見たことがあったことを思い出しました。製造はさすがにその頃には終わっていたと思いますが。
あと、先程も触れましたが、このM-1942ファースト・エイド・パケット・パウチはいつの頃かは忘れましたが「ファースト・エイド・パウチ or レンザティック・コンパス・パウチ」と改名され、コンパス入れとしての役目も課せられるようになりましたので、M-2パウチと並行して製造が続けられたんでしょうか。

現在od#3、od#7のどちらもまだまだ入手機会は多いと思います。国内でも2,000円程度もあれば十分良い程度のモノが手に入るようです。


それでは今回はこの辺で失礼いたします。いつもより少しボリュームが小さいですがお許しください。






  

Posted by Sgt. Saunders at 12:03Comments(0)米軍(U.S.)First Aid