2015年12月27日
US 水筒カバーWWII‐VN (US Canteen Cover, WWII~VN)
こんにちは。
歳末の大掃除の合間を縫って何とか上梓します今年最後のネタは、米軍によりWWIIからヴェトナム戦に至るまでに使用された水筒カバーです。
ひと言で申しますと、その基本的形状はほぼ同じままで推移しています。もっとも水筒本体の形状がほぼ同じで推移しているのですから、それを保護するカバーの形状も大きく変化する余地は少ないからなのですが。
↓左がM1956、右がM1910です。

正式には左が「Cover, Water Canteen, M-1956」(『Water』が省略されることもあります。)、右が「Cover, Canteen, Dismounted, M-1910」です。「Dismounted」とは直訳すれば「降ろされた」ですが、これは即ち「乗馬部隊」用でなく、馬から降りた「徒歩部隊」用である、ということを意味します。WWIIより前、まだまだ馬が移動手段として多く用いられていた頃、機械化されてゆく過渡期に馬に乗った部隊「Mounted」と、馬から降りた部隊「Dismounted」のそれぞれに適した装備が考案・供用されました(水筒カバーのみならず弾薬ベルト等も)。
↓そのDismounted部隊用のモノについて。画像は補給部発行の装備品カタログの中の1ページ(当ブログではおなじみ、1943年8月発行の「Quartermaster Supply Catalog 」Section 1 - Enlisted Men's Clothing and Equipment - )です。

右側に縦に水筒カバーが並んでいます。一番上が「Cover, Canteen, Dismounted, M-1910」、次が「Cover, Canteen, Mounted, M-1917」、下がその後継「Cover, Canteen, Mounted, M-1941」です。まぁ後継と言っても上のM-1910に専用ストラップを付けただけのようなモノなのですけれども。この専用ストラップは現在でも単体で売られているのをよく見ます。下2つは馬の鞍嚢(サドル・バッグ)に取り付けるためのスナップ・フックの付いたストラップが備えられています。
↓話がちょっと横に逸れたのでもう一度この画像を。本体はコットン・ダック、縁取りがコットン・テープ。M-1956は1960年後半ごろには縁取りにナイロン・テープが用いられるようになります。

縫製パターンはどちらも同じです。違いはフラップを留める金具が右の旧式の「Lift-the-Dot」から左のスナップ・ボタンへと変わったことくらいです。「US」スタンプは、左のM-1956では「U.S.」だったり「US」だったり、またフォントもゴシック体やCentury体のようなヒゲのあるものであったりとさまざまです。一方のM-1910ではCentury体ようの、省略の「.」付きの「U.S.」がほとんどです。ブリティッシュ・メイドのモノや、US製のごく一部のモノに例外的にゴシック体が用いられていることもあります。
↓裏面です。左のM-1956カバーはM1956 Load-Carrying Equipmentシステムのうちの一つで、2個のスライド・キーパーを用いてピストル・ベルトに装着します。一方右のM-1910カバーはダブル・ワイヤー・フックを用いてピストル・ベルトやカートリッジ・ベルトの下端のアイレット(ハトメ穴)にぶら下げる形で装着します。左のM-1956は「ベルトにくっつける」、右のM-1910は「ベルトにぶらさげる」、という感じで、身体への装着位置で言えば、上下に7~8cmほど違ってきます。

左のM-1956の下部のスタンプ「COVER, WATER CANTEEN, M-1956〈改行〉DSA 1-1148-63-E〈改行〉FSN 8465-577-4926」。(DSA、FSNについては当ブログ内で以前採り上げていますので検索してみて下さい。)
右のM-1910にはスタンプが辛うじて「ここにあったかな」程度にしか残っていません。
↓これがその辛うじて残っている部分。「~Co.」と、製造者の名前の最後部だと思います。

↓M-1956の内部。カップを入れた状態です。断熱材として化繊のフリース(時期によりフェルトの場合も)が内張りされています。

↓M-1910の内部。ウール・フェルトが内張りされています。

今回M-1910はカーキ(o.d.#3)だけしかお見せしていませんが、OD色(o.d.#7)のモノは朝鮮戦争を経てヴェトナム戦初期頃まで使用されました。またM-1956は上の説明にもありましたが、縁取りにナイロンが使われるようになった後、そのナイロン素材による装備品体系の再構築となるM-1967装備シリーズに取って代わられました。M-1967カバーについてはまた改めてご紹介したいと思います。(※2020年4月19日付記事「US M1967ナイロン・キャンティーン・カバー(Cover, Water Canteen, Nylon, M1967)」(←クリックで別ウィンドウが開きます)もご覧下さい。)
↓M-1910だけ、これらの画像を。これを手に入れるのにはずいぶん苦労しました...。


大昔私がWWII・US装備のコレクションを始めた時、このカーキの水筒カバーはなかなか蒐集できずにいました。
出物が少なく、また、出たとしても可処分所得の乏しい身ではなかなか手が出ない価格でした。ある時大阪の某有名ショップの〇〇〇〇さんが良品のカーキ色のカバーを破格(確か4,800円程)で雑誌広告に出された時に飛び付いたのですが、注文が殺到したのか次回入荷待ちとなり、その後結局半年ほど待って、「お待たせして済みませんでした。その代わり新品同様です。」としてやっと送ってきてくれたのが、どう見ても近時製造されたレプリカとしか思えないシロモノで、「こんな有名な店でもこんなことするんだ」と落胆したことを思い出します。今でもまだ持ってます。
今年最後のネタは如何でしたでしょうか?準備不足で若干やっつけ仕事気味になってしまったのは申し訳ありません。
ではまた新年お会いしましょう。さよーならー。
歳末の大掃除の合間を縫って何とか上梓します今年最後のネタは、米軍によりWWIIからヴェトナム戦に至るまでに使用された水筒カバーです。
ひと言で申しますと、その基本的形状はほぼ同じままで推移しています。もっとも水筒本体の形状がほぼ同じで推移しているのですから、それを保護するカバーの形状も大きく変化する余地は少ないからなのですが。
↓左がM1956、右がM1910です。

正式には左が「Cover, Water Canteen, M-1956」(『Water』が省略されることもあります。)、右が「Cover, Canteen, Dismounted, M-1910」です。「Dismounted」とは直訳すれば「降ろされた」ですが、これは即ち「乗馬部隊」用でなく、馬から降りた「徒歩部隊」用である、ということを意味します。WWIIより前、まだまだ馬が移動手段として多く用いられていた頃、機械化されてゆく過渡期に馬に乗った部隊「Mounted」と、馬から降りた部隊「Dismounted」のそれぞれに適した装備が考案・供用されました(水筒カバーのみならず弾薬ベルト等も)。
↓そのDismounted部隊用のモノについて。画像は補給部発行の装備品カタログの中の1ページ(当ブログではおなじみ、1943年8月発行の「Quartermaster Supply Catalog 」Section 1 - Enlisted Men's Clothing and Equipment - )です。

右側に縦に水筒カバーが並んでいます。一番上が「Cover, Canteen, Dismounted, M-1910」、次が「Cover, Canteen, Mounted, M-1917」、下がその後継「Cover, Canteen, Mounted, M-1941」です。まぁ後継と言っても上のM-1910に専用ストラップを付けただけのようなモノなのですけれども。この専用ストラップは現在でも単体で売られているのをよく見ます。下2つは馬の鞍嚢(サドル・バッグ)に取り付けるためのスナップ・フックの付いたストラップが備えられています。
↓話がちょっと横に逸れたのでもう一度この画像を。本体はコットン・ダック、縁取りがコットン・テープ。M-1956は1960年後半ごろには縁取りにナイロン・テープが用いられるようになります。

縫製パターンはどちらも同じです。違いはフラップを留める金具が右の旧式の「Lift-the-Dot」から左のスナップ・ボタンへと変わったことくらいです。「US」スタンプは、左のM-1956では「U.S.」だったり「US」だったり、またフォントもゴシック体やCentury体のようなヒゲのあるものであったりとさまざまです。一方のM-1910ではCentury体ようの、省略の「.」付きの「U.S.」がほとんどです。ブリティッシュ・メイドのモノや、US製のごく一部のモノに例外的にゴシック体が用いられていることもあります。
↓裏面です。左のM-1956カバーはM1956 Load-Carrying Equipmentシステムのうちの一つで、2個のスライド・キーパーを用いてピストル・ベルトに装着します。一方右のM-1910カバーはダブル・ワイヤー・フックを用いてピストル・ベルトやカートリッジ・ベルトの下端のアイレット(ハトメ穴)にぶら下げる形で装着します。左のM-1956は「ベルトにくっつける」、右のM-1910は「ベルトにぶらさげる」、という感じで、身体への装着位置で言えば、上下に7~8cmほど違ってきます。

左のM-1956の下部のスタンプ「COVER, WATER CANTEEN, M-1956〈改行〉DSA 1-1148-63-E〈改行〉FSN 8465-577-4926」。(DSA、FSNについては当ブログ内で以前採り上げていますので検索してみて下さい。)
右のM-1910にはスタンプが辛うじて「ここにあったかな」程度にしか残っていません。
↓これがその辛うじて残っている部分。「~Co.」と、製造者の名前の最後部だと思います。

↓M-1956の内部。カップを入れた状態です。断熱材として化繊のフリース(時期によりフェルトの場合も)が内張りされています。

↓M-1910の内部。ウール・フェルトが内張りされています。

今回M-1910はカーキ(o.d.#3)だけしかお見せしていませんが、OD色(o.d.#7)のモノは朝鮮戦争を経てヴェトナム戦初期頃まで使用されました。またM-1956は上の説明にもありましたが、縁取りにナイロンが使われるようになった後、そのナイロン素材による装備品体系の再構築となるM-1967装備シリーズに取って代わられました。M-1967カバーについてはまた改めてご紹介したいと思います。(※2020年4月19日付記事「US M1967ナイロン・キャンティーン・カバー(Cover, Water Canteen, Nylon, M1967)」(←クリックで別ウィンドウが開きます)もご覧下さい。)
↓M-1910だけ、これらの画像を。これを手に入れるのにはずいぶん苦労しました...。


大昔私がWWII・US装備のコレクションを始めた時、このカーキの水筒カバーはなかなか蒐集できずにいました。
出物が少なく、また、出たとしても可処分所得の乏しい身ではなかなか手が出ない価格でした。ある時大阪の某有名ショップの〇〇〇〇さんが良品のカーキ色のカバーを破格(確か4,800円程)で雑誌広告に出された時に飛び付いたのですが、注文が殺到したのか次回入荷待ちとなり、その後結局半年ほど待って、「お待たせして済みませんでした。その代わり新品同様です。」としてやっと送ってきてくれたのが、どう見ても近時製造されたレプリカとしか思えないシロモノで、「こんな有名な店でもこんなことするんだ」と落胆したことを思い出します。今でもまだ持ってます。
今年最後のネタは如何でしたでしょうか?準備不足で若干やっつけ仕事気味になってしまったのは申し訳ありません。
ではまた新年お会いしましょう。さよーならー。
2015年12月20日
みんなの検定「軍装マニア検定試験‐WWⅡドイツ陸軍・3級(Militaria Enthusiast Exam)
みなさんこんにちは。
歳末のお忙しい中お出で頂きましてありがとうございます。
私事で恐縮ですが、体調不良といいますか身体に異常を認めまして、本来当ブログは大体隔週刊でお送りしておりますが、最近は加療・療養の関係で、より長いスパンでの刊行になっております。ブログ編集に充てる時間が取り辛くなり、今回は、本ブログでちょくちょくお送りしております「軍装マニア検定試験(Militaria Enthusiast Exam)」の、「WWⅡドイツ陸軍3級」で歳末のすき間時間をお楽しみ頂ければ幸いです。
これらは昔Yahoo!のサービスにあった「みんなの検定」で、私が面白半分で作成した「軍装マニア検定試験」のデータがまだ手許にありましたので、若干の改訂を行い、ここで再現してみたものです。
「軍装マニア検定試験」としてWWⅡ米陸軍3級、同2級、同1級と、WWⅡドイツ陸軍3級他を作成しましたが、今回は「WWⅡドイツ陸軍・3級」を掲載します。全10問で全て4者択一です。
各問題の後にすぐ解答を載せています。
それではどうぞ。













検定名:軍装マニア検定試験・WWIIドイツ陸軍・3級
検定概要:各国の軍装マニアとしての基本的知識・発展的知識の修得度を客観的に評価します。
■第1問
その独特な形状からドイツ軍のアイコンとも言える(?)シュタールヘルム。一般的にM35、M40、M42と呼ばれる3種がありますが、ではM40とM42の決定的差異は次のうちどれでしょうか?

(1)ライナーを支えるピンの数が3つから2つに減らされた。
(2)ライナーの素材が豚革から人工皮革になった。
(3)シェルのサイズが6段階から4段階へと減らされた。
(4)シェル縁の内側折り曲げ加工がなくなった。
↓
↓
↓
↓
↓
↓
正解は・・・
↓
↓
↓
↓
↓
↓
正解 (4)
アルベルト・シュペーアが軍需相に就いていた1942年8月から、生産過程の削減による納期・経費削減策に基づき生産が開始されました。それまでのものは縁を内側に折り曲げて強度を上げる末端処理をおこなっていました。他の選択肢の「変化後」の記述は全部デタラメです。
■第2問
山岳部隊が使っていた山岳帽には山岳部隊であることを表す「エーデルヴァイス章」が左側面に付けられていました。では、国防軍山岳部隊が使用した金属製「エーデルヴァイス章」の「花びら」の数は次のうちどれでしょうか?

(1)7つ
(2)8つ
(3)9つ
(4)11
↓
↓
↓
↓
↓
↓
正解は・・・
↓
↓
↓
↓
↓
↓
正解 (3)
実は「花びら」のように見えるのは本当は「苞葉」と呼ばれる葉が変形したものなのだそうです。本当の「花びら」は中心部にある黄色い筒状の「花序」5~6輪程がそれなんだそうです。

■第3問
野戦服(Feldbluse)の右胸ポケットの上に国家徽章(Hoheitsabzeichen 「国家鷲章」とも呼ばれます)が付けられますが、ではそのモチーフになっている鷲は、見る側から向かってどちらの方を向いているでしょうか?
(1)左向き
(2)右向き
(3)正式採用時は右向きだったが、直後に左向きに変えられた
(4)正式採用時は左向きだったが、直後に右向きに変えられた
↓
↓
↓
↓
↓
↓
正解は・・・
↓
↓
↓
↓
↓
↓
正解 (2)
正解以外は全部デタラメです。ただ、本当の国家章(National Emblem)としての国家鷲章(Reichsadler)は、本ブログ頭書にもありますように見る側からは左向きです。制服の右胸ポケットの上に配した時に鷲が佩用者の方でなくてソッポ向いてしまうのは頂けないとして、止む無くNS党鷲章(Parteiadler)と同じく右向きにしました。


■第4問
Karabiner98kで武装する一般的な歩兵の装備品の一つとして「弾薬盒(Patronenntasche)」があります。通常これをベルトのバックルを挟んで両腰に一つずつ装着して使用しますが、では、この2個の弾薬盒で携行する弾薬の合計数は次のうちどれでしょうか?
(1)30発
(2)60発
(3)90発
(4)120発
↓
↓
↓
↓
↓
↓
正解は・・・
↓
↓
↓
↓
↓
↓
正解 (2)
弾薬盒1つは3つの収納ポケットに分かれています。その1ポケットに弾薬クリップ2つが収納されます。弾薬クリップは8ミリモーゼル弾が5発セットされていますので、5発×2クリップ×3ポケット×2個の弾薬盒=60発です。

■第5問
所属する兵科を示す兵科色(Waffenfarbe)には「歩兵科」の白、「砲兵科」の赤、「工兵科」の黒などがあるのは良く知られているところです。では、「通信兵科」を示す色は次のうちどれでしょうか?
(1)オレンジ・イエロー
(2)ローズ・ピンク
(3)ライト・ブルー
(4)レモン・イエロー
↓
↓
↓
↓
↓
↓
正解は・・・
↓
↓
↓
↓
↓
↓
正解 (4)
オレンジ・イエローは「憲兵科」、ローズ・ピンクは「機甲兵科」、ライト・ブルーは「輸送兵科」です。
■第6問
この画像に写っている勲章の名前は、次のうちどれでしょうか?

(1)Ritterkreuz des Eisernen Kreuzes(騎士鉄十字章)
(2)Eiserne Kreuz 1. Klasse mit Eichenlaub und Schwertern(柏葉・剣付1級鉄十字章)
(3)Ritterkreuz des Eisernen Kreuzes mit dem Eichenlaub mit Schwertern(柏葉・剣付騎士鉄十字章)
(4)Ritterkreuz des Eisernen Kreuzes mit Eichenlaub(柏葉付騎士鉄十字章)
↓
↓
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↓
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正解は・・・
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正解 (3)
(1)は柏葉と剣が欠落しているので、また(4)は剣が欠落しているので、それぞれ誤り。(2)は存在しないデッチあげ勲章です。1級鉄十字章には(2級にも)柏葉や剣は付きません。なお、この柏葉・剣付騎士鉄十字章と、より上位のものとして柏葉・剣・ダイヤモンド付騎士鉄十字章(Ritterkreuz des Eisernen Kreuzes mit dem Eichenlaub mit Schwertern und Brillanten)が1941年9月28日、同時に制定されました。1944年12月29日には更に上位の金柏葉・剣・ダイヤモンド付騎士鉄十字章(Ritterkreuz des Eisernen Kreuzes mit dem Goldenen Eichenlaub mit Schwertern und Brillanten)が制定されました。Reichsgesetzblatt Teil I 1939 Nr.159 Seite 1573、Reichsgesetzblatt Teil I 1940 Nr.102 Seite 849、Reichsgesetzblatt Teil I 1941 Nr.114 Seite 613を参照下さい。
■第7問
MG34/42機関銃用の給弾ベルトリンクには34年型と41年型がありますが、ではそれらの差異は次のうちどれでしょうか?

(1)連結方法が抜本的に変更された。
(2)1本で保持できる弾薬数が50発から100発に増やされた。
(3)変形防止の加工が追加された。
(4)防諜上、製造者が判るメーカーコードなどの一切の表記を廃止した。
↓
↓
↓
↓
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正解は・・・
↓
↓
↓
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↓
正解 (3)
メーカーによって加工方法に多少の違いはありますが、補強のための加工が追加されました。解説用の画像の、カートが嵌めてある部分を含んで左が41年型で、右側が34年型。41年型の方には縦にリブが入っているのが判りますか?

■第8問
M30ガスマスクの後継としてM38ガスマスクができましたが、ではそれらの差異についての次の4つの説明のうち、誤っているのはどれでしょうか?

(1)面体のサイズが3種類から4種類に増やされた。
(2)面体の素材がゴム引き布製から完全ゴム製に変わった。
(3)頭部への固定バンドの数が減らされた。
(4)レンズ形状は丸型が踏襲された。
↓
↓
↓
↓
↓
↓
正解は・・・
↓
↓
↓
↓
↓
↓
正解 (1)
サイズは3種類のままでした。M30、M38のいずれにおいても、ちょうど眉間の部分に1から3の数字で表わされていました(1が「大」、2は「中」、3が「小」)。

■第9問
野戦服(Feldbluse)のサイズ表記についての問題です。サイズ表記は通常右の前身頃内側にスタンプで表示されます。では次の各部位で、サイズ表記には採られていない身体の寸法は次のうちどれでしょうか?

(1)首周り
(2)胸囲
(3)袖丈
(4)胴囲
↓
↓
↓
↓
↓
↓
正解は・・・
↓
↓
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↓
↓
正解 (4)
サイズ表記は背丈(首の後ろから腰のラインまで)、首周り、胸囲、着丈、袖丈の5元表記(左上・右上・真ん中・左下・右下)で表わされます。胴囲はトラウザーズに於いてしか採られていません。

(画像はeBayより引用)
■第10問
日本語で言うところの、いわゆる「雑納」は、正式名としてはドイツ語で「Brotbeutel(ブロートボイテル)」といいます。ではこの「Brotbeutel」、直訳すると次のうちのどれが最も近い意味になるでしょうか?
(1)小物入れ
(2)収納袋
(3)パン袋
(4)糧食袋
↓
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正解は・・・
↓
↓
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↓
↓
↓
正解 (3)
Brotは「パン」、Beutelは「袋」です。もっとも、「パン袋」であっても兵士たちはさまざまなモノを収納していたのはご存じのとおりです。












以上です。いかがでしたか?
それでは今回はこの辺で失礼します。次回はうまくいけば12月27日 本年最後の投稿予定です。
歳末のお忙しい中お出で頂きましてありがとうございます。
私事で恐縮ですが、体調不良といいますか身体に異常を認めまして、本来当ブログは大体隔週刊でお送りしておりますが、最近は加療・療養の関係で、より長いスパンでの刊行になっております。ブログ編集に充てる時間が取り辛くなり、今回は、本ブログでちょくちょくお送りしております「軍装マニア検定試験(Militaria Enthusiast Exam)」の、「WWⅡドイツ陸軍3級」で歳末のすき間時間をお楽しみ頂ければ幸いです。
これらは昔Yahoo!のサービスにあった「みんなの検定」で、私が面白半分で作成した「軍装マニア検定試験」のデータがまだ手許にありましたので、若干の改訂を行い、ここで再現してみたものです。
「軍装マニア検定試験」としてWWⅡ米陸軍3級、同2級、同1級と、WWⅡドイツ陸軍3級他を作成しましたが、今回は「WWⅡドイツ陸軍・3級」を掲載します。全10問で全て4者択一です。
各問題の後にすぐ解答を載せています。
それではどうぞ。













検定名:軍装マニア検定試験・WWIIドイツ陸軍・3級
検定概要:各国の軍装マニアとしての基本的知識・発展的知識の修得度を客観的に評価します。
■第1問
その独特な形状からドイツ軍のアイコンとも言える(?)シュタールヘルム。一般的にM35、M40、M42と呼ばれる3種がありますが、ではM40とM42の決定的差異は次のうちどれでしょうか?

(1)ライナーを支えるピンの数が3つから2つに減らされた。
(2)ライナーの素材が豚革から人工皮革になった。
(3)シェルのサイズが6段階から4段階へと減らされた。
(4)シェル縁の内側折り曲げ加工がなくなった。
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正解は・・・
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正解 (4)
アルベルト・シュペーアが軍需相に就いていた1942年8月から、生産過程の削減による納期・経費削減策に基づき生産が開始されました。それまでのものは縁を内側に折り曲げて強度を上げる末端処理をおこなっていました。他の選択肢の「変化後」の記述は全部デタラメです。
■第2問
山岳部隊が使っていた山岳帽には山岳部隊であることを表す「エーデルヴァイス章」が左側面に付けられていました。では、国防軍山岳部隊が使用した金属製「エーデルヴァイス章」の「花びら」の数は次のうちどれでしょうか?

(1)7つ
(2)8つ
(3)9つ
(4)11
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正解は・・・
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正解 (3)
実は「花びら」のように見えるのは本当は「苞葉」と呼ばれる葉が変形したものなのだそうです。本当の「花びら」は中心部にある黄色い筒状の「花序」5~6輪程がそれなんだそうです。

■第3問
野戦服(Feldbluse)の右胸ポケットの上に国家徽章(Hoheitsabzeichen 「国家鷲章」とも呼ばれます)が付けられますが、ではそのモチーフになっている鷲は、見る側から向かってどちらの方を向いているでしょうか?
(1)左向き
(2)右向き
(3)正式採用時は右向きだったが、直後に左向きに変えられた
(4)正式採用時は左向きだったが、直後に右向きに変えられた
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正解以外は全部デタラメです。ただ、本当の国家章(National Emblem)としての国家鷲章(Reichsadler)は、本ブログ頭書にもありますように見る側からは左向きです。制服の右胸ポケットの上に配した時に鷲が佩用者の方でなくてソッポ向いてしまうのは頂けないとして、止む無くNS党鷲章(Parteiadler)と同じく右向きにしました。


■第4問
Karabiner98kで武装する一般的な歩兵の装備品の一つとして「弾薬盒(Patronenntasche)」があります。通常これをベルトのバックルを挟んで両腰に一つずつ装着して使用しますが、では、この2個の弾薬盒で携行する弾薬の合計数は次のうちどれでしょうか?
(1)30発
(2)60発
(3)90発
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正解は・・・
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正解 (2)
弾薬盒1つは3つの収納ポケットに分かれています。その1ポケットに弾薬クリップ2つが収納されます。弾薬クリップは8ミリモーゼル弾が5発セットされていますので、5発×2クリップ×3ポケット×2個の弾薬盒=60発です。

■第5問
所属する兵科を示す兵科色(Waffenfarbe)には「歩兵科」の白、「砲兵科」の赤、「工兵科」の黒などがあるのは良く知られているところです。では、「通信兵科」を示す色は次のうちどれでしょうか?
(1)オレンジ・イエロー
(2)ローズ・ピンク
(3)ライト・ブルー
(4)レモン・イエロー
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正解は・・・
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正解 (4)
オレンジ・イエローは「憲兵科」、ローズ・ピンクは「機甲兵科」、ライト・ブルーは「輸送兵科」です。
■第6問
この画像に写っている勲章の名前は、次のうちどれでしょうか?

(1)Ritterkreuz des Eisernen Kreuzes(騎士鉄十字章)
(2)Eiserne Kreuz 1. Klasse mit Eichenlaub und Schwertern(柏葉・剣付1級鉄十字章)
(3)Ritterkreuz des Eisernen Kreuzes mit dem Eichenlaub mit Schwertern(柏葉・剣付騎士鉄十字章)
(4)Ritterkreuz des Eisernen Kreuzes mit Eichenlaub(柏葉付騎士鉄十字章)
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正解 (3)
(1)は柏葉と剣が欠落しているので、また(4)は剣が欠落しているので、それぞれ誤り。(2)は存在しないデッチあげ勲章です。1級鉄十字章には(2級にも)柏葉や剣は付きません。なお、この柏葉・剣付騎士鉄十字章と、より上位のものとして柏葉・剣・ダイヤモンド付騎士鉄十字章(Ritterkreuz des Eisernen Kreuzes mit dem Eichenlaub mit Schwertern und Brillanten)が1941年9月28日、同時に制定されました。1944年12月29日には更に上位の金柏葉・剣・ダイヤモンド付騎士鉄十字章(Ritterkreuz des Eisernen Kreuzes mit dem Goldenen Eichenlaub mit Schwertern und Brillanten)が制定されました。Reichsgesetzblatt Teil I 1939 Nr.159 Seite 1573、Reichsgesetzblatt Teil I 1940 Nr.102 Seite 849、Reichsgesetzblatt Teil I 1941 Nr.114 Seite 613を参照下さい。
■第7問
MG34/42機関銃用の給弾ベルトリンクには34年型と41年型がありますが、ではそれらの差異は次のうちどれでしょうか?

(1)連結方法が抜本的に変更された。
(2)1本で保持できる弾薬数が50発から100発に増やされた。
(3)変形防止の加工が追加された。
(4)防諜上、製造者が判るメーカーコードなどの一切の表記を廃止した。
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正解 (3)
メーカーによって加工方法に多少の違いはありますが、補強のための加工が追加されました。解説用の画像の、カートが嵌めてある部分を含んで左が41年型で、右側が34年型。41年型の方には縦にリブが入っているのが判りますか?

■第8問
M30ガスマスクの後継としてM38ガスマスクができましたが、ではそれらの差異についての次の4つの説明のうち、誤っているのはどれでしょうか?

(1)面体のサイズが3種類から4種類に増やされた。
(2)面体の素材がゴム引き布製から完全ゴム製に変わった。
(3)頭部への固定バンドの数が減らされた。
(4)レンズ形状は丸型が踏襲された。
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正解 (1)
サイズは3種類のままでした。M30、M38のいずれにおいても、ちょうど眉間の部分に1から3の数字で表わされていました(1が「大」、2は「中」、3が「小」)。

■第9問
野戦服(Feldbluse)のサイズ表記についての問題です。サイズ表記は通常右の前身頃内側にスタンプで表示されます。では次の各部位で、サイズ表記には採られていない身体の寸法は次のうちどれでしょうか?

(1)首周り
(2)胸囲
(3)袖丈
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正解 (4)
サイズ表記は背丈(首の後ろから腰のラインまで)、首周り、胸囲、着丈、袖丈の5元表記(左上・右上・真ん中・左下・右下)で表わされます。胴囲はトラウザーズに於いてしか採られていません。

(画像はeBayより引用)
■第10問
日本語で言うところの、いわゆる「雑納」は、正式名としてはドイツ語で「Brotbeutel(ブロートボイテル)」といいます。ではこの「Brotbeutel」、直訳すると次のうちのどれが最も近い意味になるでしょうか?
(1)小物入れ
(2)収納袋
(3)パン袋
(4)糧食袋
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正解は・・・
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正解 (3)
Brotは「パン」、Beutelは「袋」です。もっとも、「パン袋」であっても兵士たちはさまざまなモノを収納していたのはご存じのとおりです。












以上です。いかがでしたか?
それでは今回はこの辺で失礼します。次回はうまくいけば12月27日 本年最後の投稿予定です。