2017年07月02日
ジャングル・ファティーグ 2ndモデル(Tropical combat man's coat, 2nd pattern)
みなさまお久しぶりです。東京都議選、どうなるのでしょうか?
前回の記事投稿以来、公私ともにバタバタしておりまして、新しい記事の投稿・更新をしたい気は山々でしたが全然できませんでした。
この度ちょっと時間が取れましたので本日頑張ってお送りしますのは、米軍がヴェトナム戦争時に使用していたトロピカル・コンバット・マンズ・コート(Tropical combat man's coat)、所謂ジャングル・ファティーグのコレクションから2ndモデルを採り上げます。
元々はスペシャル・フォース要員用にと開発がすすめられたこのジャングル・ファティーグですが、歩兵一般へ支給され、のち幾つかの改修を経ることによる特徴を基にコレクター諸氏あるいは研究家によって区別・分類されています。
↓まず全景です。ちょっと言い訳...。画像の左側が明るく白っぽいのは太陽光が画像の左側の方に強く差し込んできているからです。簡易ベッドルーム・スタジオでの撮影なのでお許しください。

ポケット・フラップのボタンはすべてフラップの内側についている「ボタン留め用フラップ」で留められ、フラップの表に露出していません。ガス・フラップがあり、ハンガー・ループがあり、ペン・ポケットが両胸のポケットに設えられています。所謂セカンド・モデルの特徴を有しています。
↓上述の、「改修を経ることによる特徴」と他の研究者の方々の研究成果を基に作成した「5モデル大別表」です。過去記事「ERDL迷彩・USMC・ジャングル・ファティーグ(ERDL Tropical Coat)」でも掲げていますが、コレクター諸氏の中には、もっと細かく分類される方もおられますけれども、最大公約数的な分類の仕方としては大体下記のようになるのではと思います。但しセカンド・モデルのうちエポレットは廃止したもののウェストの調整タブとガス・フラップは残されたタイプのモノも認められます。

↓両肩のエポレットはこのセカンド・モデルを最後に廃止されます。ハンガー・ループのすぐ下にあったはずのサイズ・FSN表示ラベルは残念ながら取れてしまっています。ガス・フラップが覗いて見えます。

↓両胸のポケットにペン・ポケットが設えられています。またポケットの下部にドレイン・ホール(水抜き穴)が穿ってあります。両ポケットの上にあったはずのネーム・テープは取り去られています。左(画像では右側)のポケットには何らかのパッチ(フラッシュ?)が貼ってあった形跡が見られます。どんなモノだったのか興味があります。

↓右胸ポケットの中です。3rdモデルまではペン・ポケットが右胸にもあります。

↓フロントのガス・フラップは上下2個のボタンで留めるようになってました。また、1stモデルでは身頃のボタンは一番上のボタンを含んで6つなのに対して、この2ndモデル以降は5つに減らされました。

↓袖先部分もタイプを判別する要素です。4thモデルまではこのようにスリーブ・ガセット(襠(まち)布)があります。

↓背面です。ヨーク(切り替え)はありません。両腰にウェスト周りの寸法を詰めるためのタブが設えられています。

↓右身頃の内側下部にもラベルがあります。ここにラベルが付いているのを見たのはこの個体が初めてでした。

↓拡大。こんなところに制式名称とDSAナンバーがあったんですね。

曰く「COAT, MAN'S, COTTON WIND RESISTANT POPLIN O.G. ARMY SHADE 107」「DSA 100-1398」。O.G.はオリーブ・グリーンの意です。シェード#107のO.G.が用いられているということです。
↓右身頃裏側、腰ポケットの裏側のラベルには「使用上の注意」が記されています。

↓拡大。こちらのラベルには「COAT, MAN'S, COMBAT, TROPICAL」と記されてあります。

訳は必要ですか?
1.熱帯地域でアウターとして着用すること。2.トラウザースの外に出して着用すること。3.内側のフラップがまっすぐ正しくボタン留めされているのを確かめて前面をボタン留めすること。4.横の調整タブでウェスト・サイズを合わせること。5.袖は捲り上げておけるよう調整できる袖口が設えてある。6.各ポケットの下部には水を排出できるようにドレーン・ホールが設えてある。7.コートは手洗いできる。石鹸は確実にすすぎ流すこと。8.LCE(Load Carrying Equipment;荷物運搬用装備)がポケットを塞がないようコートは通常より長めに作られている。 っていうところです。
如何でしたでしょうか?
何年か前にヴェトナム戦争時軍装を蒐集し始めた当初このジャングル・ファティーグを贖いました。パッチやネーム・テープは既に外されていましたが、その頃既に1st、2nd、3rdモデルは高騰し始めていたので、割と低廉な価格で売りに出されていたこの個体を即購入しようと決めた思い出があります。程度もソコソコでしたしサイズも合致していましたので。サイズ・ラベルは無くなっていますが、大体ミディアム・レギュラー位で、着用も可能でしたので、それも購入を決めた要因の一つでした。
また、画像はありませんが、左肩に師団パッチの貼り付け跡が残ってまして、それが縦長のホーム・ベース型なので、介入当初から数多くの作戦に当たった、あの"Big Red One"、即ち第1歩兵師団かなー?と思いを巡らせていたものです。
それでは今回はこの辺で失礼します。次回記事投稿はいつになりますやら...。
前回の記事投稿以来、公私ともにバタバタしておりまして、新しい記事の投稿・更新をしたい気は山々でしたが全然できませんでした。
この度ちょっと時間が取れましたので本日頑張ってお送りしますのは、米軍がヴェトナム戦争時に使用していたトロピカル・コンバット・マンズ・コート(Tropical combat man's coat)、所謂ジャングル・ファティーグのコレクションから2ndモデルを採り上げます。
元々はスペシャル・フォース要員用にと開発がすすめられたこのジャングル・ファティーグですが、歩兵一般へ支給され、のち幾つかの改修を経ることによる特徴を基にコレクター諸氏あるいは研究家によって区別・分類されています。
↓まず全景です。ちょっと言い訳...。画像の左側が明るく白っぽいのは太陽光が画像の左側の方に強く差し込んできているからです。簡易ベッドルーム・スタジオでの撮影なのでお許しください。

ポケット・フラップのボタンはすべてフラップの内側についている「ボタン留め用フラップ」で留められ、フラップの表に露出していません。ガス・フラップがあり、ハンガー・ループがあり、ペン・ポケットが両胸のポケットに設えられています。所謂セカンド・モデルの特徴を有しています。
↓上述の、「改修を経ることによる特徴」と他の研究者の方々の研究成果を基に作成した「5モデル大別表」です。過去記事「ERDL迷彩・USMC・ジャングル・ファティーグ(ERDL Tropical Coat)」でも掲げていますが、コレクター諸氏の中には、もっと細かく分類される方もおられますけれども、最大公約数的な分類の仕方としては大体下記のようになるのではと思います。但しセカンド・モデルのうちエポレットは廃止したもののウェストの調整タブとガス・フラップは残されたタイプのモノも認められます。

↓両肩のエポレットはこのセカンド・モデルを最後に廃止されます。ハンガー・ループのすぐ下にあったはずのサイズ・FSN表示ラベルは残念ながら取れてしまっています。ガス・フラップが覗いて見えます。

↓両胸のポケットにペン・ポケットが設えられています。またポケットの下部にドレイン・ホール(水抜き穴)が穿ってあります。両ポケットの上にあったはずのネーム・テープは取り去られています。左(画像では右側)のポケットには何らかのパッチ(フラッシュ?)が貼ってあった形跡が見られます。どんなモノだったのか興味があります。

↓右胸ポケットの中です。3rdモデルまではペン・ポケットが右胸にもあります。

↓フロントのガス・フラップは上下2個のボタンで留めるようになってました。また、1stモデルでは身頃のボタンは一番上のボタンを含んで6つなのに対して、この2ndモデル以降は5つに減らされました。

↓袖先部分もタイプを判別する要素です。4thモデルまではこのようにスリーブ・ガセット(襠(まち)布)があります。

↓背面です。ヨーク(切り替え)はありません。両腰にウェスト周りの寸法を詰めるためのタブが設えられています。

↓右身頃の内側下部にもラベルがあります。ここにラベルが付いているのを見たのはこの個体が初めてでした。

↓拡大。こんなところに制式名称とDSAナンバーがあったんですね。

曰く「COAT, MAN'S, COTTON WIND RESISTANT POPLIN O.G. ARMY SHADE 107」「DSA 100-1398」。O.G.はオリーブ・グリーンの意です。シェード#107のO.G.が用いられているということです。
↓右身頃裏側、腰ポケットの裏側のラベルには「使用上の注意」が記されています。

↓拡大。こちらのラベルには「COAT, MAN'S, COMBAT, TROPICAL」と記されてあります。

訳は必要ですか?
1.熱帯地域でアウターとして着用すること。2.トラウザースの外に出して着用すること。3.内側のフラップがまっすぐ正しくボタン留めされているのを確かめて前面をボタン留めすること。4.横の調整タブでウェスト・サイズを合わせること。5.袖は捲り上げておけるよう調整できる袖口が設えてある。6.各ポケットの下部には水を排出できるようにドレーン・ホールが設えてある。7.コートは手洗いできる。石鹸は確実にすすぎ流すこと。8.LCE(Load Carrying Equipment;荷物運搬用装備)がポケットを塞がないようコートは通常より長めに作られている。 っていうところです。
如何でしたでしょうか?
何年か前にヴェトナム戦争時軍装を蒐集し始めた当初このジャングル・ファティーグを贖いました。パッチやネーム・テープは既に外されていましたが、その頃既に1st、2nd、3rdモデルは高騰し始めていたので、割と低廉な価格で売りに出されていたこの個体を即購入しようと決めた思い出があります。程度もソコソコでしたしサイズも合致していましたので。サイズ・ラベルは無くなっていますが、大体ミディアム・レギュラー位で、着用も可能でしたので、それも購入を決めた要因の一つでした。
また、画像はありませんが、左肩に師団パッチの貼り付け跡が残ってまして、それが縦長のホーム・ベース型なので、介入当初から数多くの作戦に当たった、あの"Big Red One"、即ち第1歩兵師団かなー?と思いを巡らせていたものです。
それでは今回はこの辺で失礼します。次回記事投稿はいつになりますやら...。
タグ :ジャングル・ファティーグポプリンコート・マンズ・コットン・ポプリンtropical coatO.G.107Vietnam Wartropical combat mans coatfatigue