2013年12月14日
ファーストエイドパケット・パウチ(Pouch, First aid Packet)
お久しぶりです。このひと月あまり、公私ともかなり忙しくて、テーマは用意していましたが更新できませんでした。
今回はWWⅡ米軍の「ファーストエイドパケット・パウチ(Pouch, First aid Packet)」についてです。
まずこちら↓ 前回の記事でも出しました1943年8月発行の「Quartermaster Supply Catalog 」のSection 1 - Enlisted Men's Clothing and Equipment -から、当該「Pouch, First aid Packet」の部分を抜粋。

曰く「イラストのPouch, First aid PacketはM-1942である。これより前のM-1910やM-1924も使われてはいるが、旧型の少しばかり寸法の短いパケットを収めるようにデザインされたものである……」。つまり、M-1910とM-1924はM-1942よりも小さいということが判ります。
↓まずは上記イラストでも紹介されているM-1942のカーキ色(正しくは「ODシェードNo.3」)バージョン。

↓続いてOD色(正しくは「ODシェードNo.7」)バージョン。

↓2つまとめて、

↓裏側。

色目は違えども、同じメーカー(Dubuque Awning & Tent Co. )で同じ1945年製です。
↓左がM-1942、右がM-1924。幅はほぼ同じですが、丈(深さ)が½インチほど違います。上のカタログの説明文にある通り、中に収めるパケットの大きさ変更に対応したものです。

↑左のM-1942にパケットを収納した図がこれ↓

↓ただ単にコロンと入っているだけです。

↓OD塗装の缶入りファーストエイドパケット。中にはガーゼ付きの包帯と細菌感染予防のための粉末サルファ剤の包みが入っています。


↑裏面には「結晶サルファニラミド剤入り」との表示。

↑缶は上下合わせのモナカ型。合わせ目を缶と同じ材質の金属(銅)テープでぐるっと一回りしてシーリングされています。使用時はこのテープを取り除いて缶を開き中身を取り出します。因みに缶の素材については銅→真鍮→鉄→プラスティックと変わり、遂には缶でなくなり、蝋塗りの紙箱&鉛箔にとって代わられます。このパケットについては、また項を改めて詳しく紹介するつもりです。

↑左がM-1910。フラップの留め具は2つのスナップ。右がM-1924で留め具はおなじみの「Lift-the-dot」。サイズは同じ。
↓裏面。

M-1910については製造時期により幾つかのバリエーションがありますが、また別の機会に紹介します。WWⅠ時以前に制定されたものですが、WWⅡ時においてもかなりの数が使用されていたようです。と言いますのは、WWI時の余剰分が再利用された事に加え、WWⅡの最中に何とM-1910が再生産された事にも由来します。またの機会にその辺についてお伝えしたいと思います。
↓左は「ブリティッシュメイドM-1942」。右はオリジナルUS製M-1942。前に取り上げたM-1928ハバーザックのブリティッシュメイドと同様、生地素材や留め具の形状などに違いはあるものの、基本的構造は同じです。当たり前と言えば当たり前ですが・・・。


留め具以外の縫製はほぼ同じ作りです。
↓フラップを開けたところ。1944年製です。生地はUSのモノよりもやや粗めのウェブです。


↑↓フラップ留め具の拡大。

↓スナップボタン表側。艶消しの黒色塗装が施されています。

実は私がWWⅡUS歩兵装備品で一番最初に手に入れた実物が、ブリティッシュメイドのM-1942ファーストエイドパケット・パウチなのです。
TV映画「COMBAT!」のサンダース軍曹の姿を見て、そして可処分資産(小遣い銭)の範囲で何か買えないかとコンバットマガジンの通販広告を隈なく調べた結果、沖縄アメリカ屋さんの広告にブリティッシュメイドのファーストエイドパケットパウチ(新品)を見つけて購入したのでした(当時の価格:確か1,000円だったと記憶しています)。
「良品」のUSオリジナルのM-1942ファーストエイドパケット・パウチも800円で販売されていましたが、まだその頃は「何でも新品の方がイイ」と考えていたからです(その後この分野のコレクションをしていくことになるとは未だ思っていませんでした)。
まだコレクションとしてではなく、サバゲの装備品として使うことが出来、且つWWⅡ装備で価格のお安いもの、という基準で買ったのでした。
沖縄アメリカ屋さん。懐かしい響きです。1984年頃のお話です。
今回はWWⅡ米軍の「ファーストエイドパケット・パウチ(Pouch, First aid Packet)」についてです。
まずこちら↓ 前回の記事でも出しました1943年8月発行の「Quartermaster Supply Catalog 」のSection 1 - Enlisted Men's Clothing and Equipment -から、当該「Pouch, First aid Packet」の部分を抜粋。

曰く「イラストのPouch, First aid PacketはM-1942である。これより前のM-1910やM-1924も使われてはいるが、旧型の少しばかり寸法の短いパケットを収めるようにデザインされたものである……」。つまり、M-1910とM-1924はM-1942よりも小さいということが判ります。
↓まずは上記イラストでも紹介されているM-1942のカーキ色(正しくは「ODシェードNo.3」)バージョン。

↓続いてOD色(正しくは「ODシェードNo.7」)バージョン。

↓2つまとめて、

↓裏側。

色目は違えども、同じメーカー(Dubuque Awning & Tent Co. )で同じ1945年製です。
↓左がM-1942、右がM-1924。幅はほぼ同じですが、丈(深さ)が½インチほど違います。上のカタログの説明文にある通り、中に収めるパケットの大きさ変更に対応したものです。

↑左のM-1942にパケットを収納した図がこれ↓

↓ただ単にコロンと入っているだけです。

↓OD塗装の缶入りファーストエイドパケット。中にはガーゼ付きの包帯と細菌感染予防のための粉末サルファ剤の包みが入っています。


↑裏面には「結晶サルファニラミド剤入り」との表示。

↑缶は上下合わせのモナカ型。合わせ目を缶と同じ材質の金属(銅)テープでぐるっと一回りしてシーリングされています。使用時はこのテープを取り除いて缶を開き中身を取り出します。因みに缶の素材については銅→真鍮→鉄→プラスティックと変わり、遂には缶でなくなり、蝋塗りの紙箱&鉛箔にとって代わられます。このパケットについては、また項を改めて詳しく紹介するつもりです。

↑左がM-1910。フラップの留め具は2つのスナップ。右がM-1924で留め具はおなじみの「Lift-the-dot」。サイズは同じ。
↓裏面。

M-1910については製造時期により幾つかのバリエーションがありますが、また別の機会に紹介します。WWⅠ時以前に制定されたものですが、WWⅡ時においてもかなりの数が使用されていたようです。と言いますのは、WWI時の余剰分が再利用された事に加え、WWⅡの最中に何とM-1910が再生産された事にも由来します。またの機会にその辺についてお伝えしたいと思います。
↓左は「ブリティッシュメイドM-1942」。右はオリジナルUS製M-1942。前に取り上げたM-1928ハバーザックのブリティッシュメイドと同様、生地素材や留め具の形状などに違いはあるものの、基本的構造は同じです。当たり前と言えば当たり前ですが・・・。


留め具以外の縫製はほぼ同じ作りです。
↓フラップを開けたところ。1944年製です。生地はUSのモノよりもやや粗めのウェブです。


↑↓フラップ留め具の拡大。

↓スナップボタン表側。艶消しの黒色塗装が施されています。

実は私がWWⅡUS歩兵装備品で一番最初に手に入れた実物が、ブリティッシュメイドのM-1942ファーストエイドパケット・パウチなのです。
TV映画「COMBAT!」のサンダース軍曹の姿を見て、そして可処分資産(小遣い銭)の範囲で何か買えないかとコンバットマガジンの通販広告を隈なく調べた結果、沖縄アメリカ屋さんの広告にブリティッシュメイドのファーストエイドパケットパウチ(新品)を見つけて購入したのでした(当時の価格:確か1,000円だったと記憶しています)。
「良品」のUSオリジナルのM-1942ファーストエイドパケット・パウチも800円で販売されていましたが、まだその頃は「何でも新品の方がイイ」と考えていたからです(その後この分野のコレクションをしていくことになるとは未だ思っていませんでした)。
まだコレクションとしてではなく、サバゲの装備品として使うことが出来、且つWWⅡ装備で価格のお安いもの、という基準で買ったのでした。
沖縄アメリカ屋さん。懐かしい響きです。1984年頃のお話です。
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