2019年09月23日
U.S. M-1918 ミート・カン(U.S. M-1918 Meat Can)
みなさん、こんにちは。
台風17号が対馬海峡を抜けて日本海上を北東へ向かい、今松江市の北方にいるようです。当地大阪では雨はさほど強く降ることはありませんが、風がとても強くて木々が時折激しく大きく揺らされて今にも幹から折れるのでは?と心配しております。
大阪府警の41歳の警部補が庁舎内で拳銃の手入れ中に実弾を一発発射させてしまった、という全くお粗末でアホな事件も起こったりしてます。死傷者が無くて良かったのがせめてもの救いです。
さて先週に続いての3連休ですが、家の用事をチョコチョコと済ませながらも、全体としてはダラダラと過ごしながら、自己に課した最低限のノルマ(最低月に一本)達成のため、予定投稿日時にまた大きく遅れながらも投稿いたします。
WWIIのUS陸軍一般歩兵装備をコレクションの中心に据える私ですが、WWI当時のものがWWIIにおいてもまだ使用されている例は沢山あり、これまで当ブログでもご紹介してきたモノの中にも幾つかそんな例があります。今回採り上げるM-1918ミート・カン(Can, Meat, M-1918)もそのうちの一つです。
以前の記事でWWII中に採用された後継モデル「U.S. WWII M-1942ミート・カン(U.S. WWII M-1942 Meat Can)」を採り上げていますので、宜しければご覧ください。
↓前身であるM-1910の蓋を、より深みのある「お皿」形へと改良してこのM-1918が出来ました。本体・蓋はアルミ製、ハンドルは亜鉛メッキされたスチール製、この画像では見にくいですがハンドルと本体とを繋ぐヒンジは真鍮製です。

↓真上から。真ん中に一文字に見えている折り畳み式のハンドルは、使用時には展張してフライパンの柄として使い、収納時にはこの様に蓋を上から押さえつけて固定させ、本体の縁で留まります。蓋に取り付けられたリングはハンドルの邪魔にならないように中心から外してあります。ハンドルで押さえ付けなくてもある程度は「パカッ」と嵌まります。

↓真横から。前身のM-1910の蓋はこのM-1918よりももっと浅く、まさに「蓋」でした。また、その改良によりM-1910のハンドルの形状も、蓋が深く膨らんだ分だけ折り曲げ角度も大きくなりました。ですからM-1910の浅い蓋をM-1918本体に被せてハンドルで押さえつけようとしても蓋とハンドルの間がスカスカですので蓋がしっかりハンドルで押さえつけられませんし、逆にM-1918の蓋をM-1910本体に被せてハンドルで押さえつけようとしてもハンドルに蓋が干渉して閉じることが出来ません。

↓ハンドルと本体とを繋ぐヒンジ部分。真鍮のキャスト製で本体へは3つのアルミ製リベットで留められています。

↓いかにもWWI然とした古色蒼然たる趣があります。

↓冒頭の画像のキャプションでも触れましたがハンドルは亜鉛メッキされたスチール製です。この個体では亜鉛メッキがほとんど剥がれています。この粗いプレス製法の(打ち抜き?)ハンドルですが、ヒンジ部分と共に後継モデルのM-1932にも部材として引き続いて用いられ、1942年頃まで製造されました。

↓ハンドル末端は収納時に本体縁に引っ掛けて固定できるような形状となっています。

↓ハンドルを起こして開きまして…

(↓余談ですが蓋はこっち向きでも全然かまいません。)

↓蓋を外しました。「フライパンとお皿」になりました。

↓本体の深さは後継モデルとほぼ同じです。

↓ちょっと凹んでますが、比較的綺麗な裏面。

↓ハンドルの内側は亜鉛メッキがかなり残ってました。

↓この深さなら汁物はちょっと難しいです。

↓蓋の真鍮製のリングはアルミ製のリベットと薄板で取り付けられています。ただ、このリング…、

↓のちの後継モデル(例えばM-1942)のように、ハンドルの根元まで通すことが出来るほどの内径が無いので…、

↓このM-1942のように(以前の記事「U.S. WWII M-1942ミート・カン(U.S. WWII M-1942 Meat Can)」で取り上げました)ハンドルの付け根まで通して、ハンドルを持って本体と蓋とを洗浄液・熱湯にザブンと漬けて洗浄する…という芸当が出来ません。

↓ハンドル先端には本体の縁にパチンと留まるよう内側に出っ張りを作るための四角いプレス痕があります。

↓ハンドルに施された刻印。「U.S.」「W.S.Co.」「1918」。「W.S. Co.」がどんな会社なのかまだ分かりません。

以上でございます。
日本ではあんまり人気が無いのか売られているのをあまり見かけませんが、現在eBayなどではUS$30も出せば十分程度の良いモノが手に入ります。
この手の食器関係のモノはキャンプ用品としても十分使えるので家計から予算を巧妙に引き出すことが可能です。非常時にもパーソナルギアとして有用ですし、一人一つは持っていて良いモノだと思います。
この個体は10年くらい前、WWI装備も最低限一式揃えようかと画策した際にebayにて手に入れました。US$25位だったと思います。その後その計画は頓挫しました。ユニフォームとブーツが入手困難なのが主な要因です。もっともWWIUSユニフォームも非常に精巧で質のいいレプリカが販売されていますのでそれで代替すればいい話なのですが、オリジナルの入手が全く殆ど不可能であれば別格、レプリカの入手で間に合わせるのではなく、どうしてもオリジナルの入手に拘ってしまいます。
それではまたお会いしましょう。さようなら。
台風17号が対馬海峡を抜けて日本海上を北東へ向かい、今松江市の北方にいるようです。当地大阪では雨はさほど強く降ることはありませんが、風がとても強くて木々が時折激しく大きく揺らされて今にも幹から折れるのでは?と心配しております。
大阪府警の41歳の警部補が庁舎内で拳銃の手入れ中に実弾を一発発射させてしまった、という全くお粗末でアホな事件も起こったりしてます。死傷者が無くて良かったのがせめてもの救いです。
さて先週に続いての3連休ですが、家の用事をチョコチョコと済ませながらも、全体としてはダラダラと過ごしながら、自己に課した最低限のノルマ(最低月に一本)達成のため、予定投稿日時にまた大きく遅れながらも投稿いたします。
WWIIのUS陸軍一般歩兵装備をコレクションの中心に据える私ですが、WWI当時のものがWWIIにおいてもまだ使用されている例は沢山あり、これまで当ブログでもご紹介してきたモノの中にも幾つかそんな例があります。今回採り上げるM-1918ミート・カン(Can, Meat, M-1918)もそのうちの一つです。
以前の記事でWWII中に採用された後継モデル「U.S. WWII M-1942ミート・カン(U.S. WWII M-1942 Meat Can)」を採り上げていますので、宜しければご覧ください。
↓前身であるM-1910の蓋を、より深みのある「お皿」形へと改良してこのM-1918が出来ました。本体・蓋はアルミ製、ハンドルは亜鉛メッキされたスチール製、この画像では見にくいですがハンドルと本体とを繋ぐヒンジは真鍮製です。

↓真上から。真ん中に一文字に見えている折り畳み式のハンドルは、使用時には展張してフライパンの柄として使い、収納時にはこの様に蓋を上から押さえつけて固定させ、本体の縁で留まります。蓋に取り付けられたリングはハンドルの邪魔にならないように中心から外してあります。ハンドルで押さえ付けなくてもある程度は「パカッ」と嵌まります。

↓真横から。前身のM-1910の蓋はこのM-1918よりももっと浅く、まさに「蓋」でした。また、その改良によりM-1910のハンドルの形状も、蓋が深く膨らんだ分だけ折り曲げ角度も大きくなりました。ですからM-1910の浅い蓋をM-1918本体に被せてハンドルで押さえつけようとしても蓋とハンドルの間がスカスカですので蓋がしっかりハンドルで押さえつけられませんし、逆にM-1918の蓋をM-1910本体に被せてハンドルで押さえつけようとしてもハンドルに蓋が干渉して閉じることが出来ません。

↓ハンドルと本体とを繋ぐヒンジ部分。真鍮のキャスト製で本体へは3つのアルミ製リベットで留められています。

↓いかにもWWI然とした古色蒼然たる趣があります。

↓冒頭の画像のキャプションでも触れましたがハンドルは亜鉛メッキされたスチール製です。この個体では亜鉛メッキがほとんど剥がれています。この粗いプレス製法の(打ち抜き?)ハンドルですが、ヒンジ部分と共に後継モデルのM-1932にも部材として引き続いて用いられ、1942年頃まで製造されました。

↓ハンドル末端は収納時に本体縁に引っ掛けて固定できるような形状となっています。

↓ハンドルを起こして開きまして…

(↓余談ですが蓋はこっち向きでも全然かまいません。)

↓蓋を外しました。「フライパンとお皿」になりました。

↓本体の深さは後継モデルとほぼ同じです。

↓ちょっと凹んでますが、比較的綺麗な裏面。

↓ハンドルの内側は亜鉛メッキがかなり残ってました。

↓この深さなら汁物はちょっと難しいです。

↓蓋の真鍮製のリングはアルミ製のリベットと薄板で取り付けられています。ただ、このリング…、

↓のちの後継モデル(例えばM-1942)のように、ハンドルの根元まで通すことが出来るほどの内径が無いので…、

↓このM-1942のように(以前の記事「U.S. WWII M-1942ミート・カン(U.S. WWII M-1942 Meat Can)」で取り上げました)ハンドルの付け根まで通して、ハンドルを持って本体と蓋とを洗浄液・熱湯にザブンと漬けて洗浄する…という芸当が出来ません。

↓ハンドル先端には本体の縁にパチンと留まるよう内側に出っ張りを作るための四角いプレス痕があります。

↓ハンドルに施された刻印。「U.S.」「W.S.Co.」「1918」。「W.S. Co.」がどんな会社なのかまだ分かりません。

以上でございます。
日本ではあんまり人気が無いのか売られているのをあまり見かけませんが、現在eBayなどではUS$30も出せば十分程度の良いモノが手に入ります。
この手の食器関係のモノはキャンプ用品としても十分使えるので家計から予算を巧妙に引き出すことが可能です。非常時にもパーソナルギアとして有用ですし、一人一つは持っていて良いモノだと思います。
この個体は10年くらい前、WWI装備も最低限一式揃えようかと画策した際にebayにて手に入れました。US$25位だったと思います。その後その計画は頓挫しました。ユニフォームとブーツが入手困難なのが主な要因です。もっともWWIUSユニフォームも非常に精巧で質のいいレプリカが販売されていますのでそれで代替すればいい話なのですが、オリジナルの入手が全く殆ど不可能であれば別格、レプリカの入手で間に合わせるのではなく、どうしてもオリジナルの入手に拘ってしまいます。
それではまたお会いしましょう。さようなら。
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