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2019年11月02日

M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

みなさん、こんにちは。
当地大阪は、ようやく朝晩はヒンヤリしてきました。今朝6時には気温が10℃まで下がり、起きる際に思わず「寒っ」と呟いていました。
台風15号、19号、21号が相次いで日本、特に関東・東北地方で多くの方々の生命を奪い、安全を脅かし、生活基盤を壊しました。復旧の道のりはとても遠いようで、私に出来ることはと言えばお見舞い申し上げますことのほかは、僅かながらの募金をすることしかありません。少しでも役に立てばいいなと思います。

さて今回の投稿のネタを探しにと、また大昔のコンバット・マガジンの巻末イラスト・ポスターを引っ張り出して見ておりましたら「お、これまだやってないなぁ」というのがありました。M3 レザー・ショルダー・ホルスターです。先週の日曜日までに粗方の編集が出来ておりましたので、本ブログ新規投稿定刻である隔週日曜日正午を待たず、一日早く本日土曜日に投稿いたします。

↓まずこれがその「コンバット・マガジン巻末イラスト・ポスター」です。以前の記事でもこの「コンバット・マガジン巻末イラスト・ポスター」シリーズを見てネタにしたものがあります。
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)
機甲師団兵が左の脇に装着しています。歩兵装備の一般的なホルスター「M1916ピストル・ホルスター(M1916 Pistol Holster)」は狭い空間の中では使いにくいのでと身体に密着した形態のこのM3を好んで使いました。元々は航空隊からの「パラシュート装着時に邪魔にならず、着席時に座席につっかえない様なモノを!」との要望によって開発され1942年に制式化されたM3ですが、パラトルーパーに留まらず、機甲師団兵や将校によって重宝されました。1944年にはより安定した装着が可能なように、右脇腹を通って背中で留まるストラップが1本加えられた「M7」が制式化されます。私、これはまだコレクション出来ておりません。

↓ポスターの作者川越のりと先生は「M3 レザー・ショルダー・ホルスター」と呼んでおられます。制式名称についてはまだ公的な文書で確認できていませんので、私も先生に倣い「M3 レザー・ショルダー・ホルスター」といたしました。国内外でもこれで十分通用します。
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓Bruce N. Canfield著「U.S. INFANTRY WEAPONS OF WORLD WAR II」に掲げられている「1945年ライン川降下前の第17空挺師団部隊」。キャプションにもあります通り、後列真ん中のヘルメットを着用している二人がM3ショルダー・ホルスターを装備しています。
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓はい、やっと現物です。M1911A1は例によって東京マルイのガスガンを選びました。革製で右利き用に左脇でピストルを保持する作りです。右肩に重量が掛かります。ピストルを挿し、グリップの上からストラップを廻してLift-The-Dotで留めて銃が不意に抜けないようになってます。フラップはありません。幅広のストラップが右肩から背中を廻りホルスター左端中ほどのDリンクに繋がります。下端にあるストラップは、ウェストベルトなどを通すことによりホルスターをバタつかせないように固定するためのものです。M1916ピストル・ホルスターと同様に「楕円にUS」のエンボスが施されています。
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓銃を抜きました。革を切り出して銃を包むようにして端を縫い合わせてストラップを付けました、というようなシンプルな作りです。肩へ廻すストラップの長さはバックルを使って調節します。
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓接写してみました。USエンボスの直ぐ下の切り欠きで出来た段差を利用して銃のトリガーガードを受けます。
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓下端のベルト・ループはスナップ・ファスナー留めです。
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓背面です。銃のグリップを留めるストラップの根本は背面から革の切れ目を通って表へ出ます。肩へ廻るストラップは幅1.25インチ(約3.175cm)から途中で0.75インチ(約1.9cm)になって長さ調節用のバックルに通る細さになります。調節用の孔は全部で10個。末端の孔を除いて孔同士の間隔は2インチ(5.1cm)。
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓背面のこのカドの部分にUSプロパティ表示や製造者・製造年の刻印がなされることが多いです。この個体には「U.S.」と「ENGER-KRESS」の刻印があるのみで、製造年の刻印はありません。私の数少ない経験ではENGER-KRESSの刻印のあるモノで製造年刻印もあるモノを目にしたことはあまりありませんで、過去に「1943」の刻印が打たれたモノを数回見たことがありますが、まあ多数のENGERNKRESS製のモノには製造年刻印は無い、言い換えれば製造年の刻印もあるENGER-KRESS社製のモノは割りとレアなモノだと思います…。他社、例えばBOYT社製等ならば製造年があるモノが一般的ですが、何故ENGER-KRESS社製のモノには製造年を刻印しないモノが多かったのか、まだ謎です。因みにENGER-KRESSは正式にはEnger-Kress Pocketbook Co.といい、1882年ミルウォーキーで創業したハンドバッグや財布のメーカーで、大戦中にはホルスター80万個、170万個のヘルメット・ライナー・ヘッド・バンド、130万本のチン・ストラップ等の生産をおこないました。2006年に閉鎖しています。
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓サイズ調整はこのバックルを使います。
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓裏はこんなです。
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓分かりやすいように一度バラしましょう。
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓バックルはこのような作りです。真ん中に突起があります。(余談ですが、近時の個人情報保護の絡みで画像の人差し指の指紋を画像処理ソフトでボヤかしてみましたが、なんか皮膚病にでも罹っているようになってますね。)
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓肩からのストラップをまずバックルに通したあと本体のDリングに表側から裏へと通して…
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓バックルに下側から通して…
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓ストラップ先端の孔をバックルの突起に嵌め込んで…
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓あとは任意の長さになるような孔を選んで突起に嵌めて…
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓出来上がりです。
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)

↓自身で装着した図。もうちょっと背中側、やや上にした方が良いでしょうか。Tシャツの上からなのでそう思いますが、ウールシャツやM41フィールド・ジャケットを着ることになれば丁度いい感じになるのではないでしょうか。
M3 レザー・ショルダー・ホルスター(M3 Leather Soulder Holster)


以上見て参りました。いかがでしたでしょうか。

今回お見せしたモノはもうずいぶん前(20年位?)にUS$150程で海外のミリタリーショップから個人輸入したモノだと思います。レートは$1=130円位だったような。Military Market Placeといういいお店があったんです。その後eBayが急激に発展し、ショップに当たるよりもeBayを覗いた方が欲しいモノが見つかりやすくなり、ショップのHPを見る機会が減って行きまして、その間にショップも経営がおぼつかなくなって行ったのか、昔取引していたショップが今もなお健在している例は多くありません。

このM3ホルスター、あまり需要が無いのか、価格はそれほど高騰してないようです。eBayでもUS$170ほども出せば十分程度のいいモノが購入できます。その割にはレプリカ(リプロダクション)が再現度の高低はありますが色んなメーカーから$30~$50位で出ています。
国内でも彼の中田商店で7,000円程で出してらっしゃいました。
USMCの刻印があるモノは、やはり若干お高めですが入手機会はまだ比較的ある方だと思います。

♪ジャカジャン!!ジャカジャン!!ジャカジャンジャカジャカジャ~~~ン♪
「激戦相次ぐ第二次大戦下のヨーロッパ。 敵地の奥深く、破壊活動のために送り込まれた命知らずのならず者、”Garrison's Gorillas"(デケデケデケデケデケデケデケデケデケデケデケ)。
『俺は隊長のギャリソン中尉だ。 4人の部下は正規の軍人じゃあない。』
『俺はペテン師のアクターだ。 口八丁、変装にかけちゃ役者より上だぜ。』
『人呼んでクールな殺し屋、ナイフ投げのアパッチ。』
『イタチって呼んでくれ。 スリと忍びは任せとけってんだ。』
『俺に鍵は無用だぜ。 金庫破りのカジノよ!』
『こいつらを特赦を餌にしてナチに体当たりしようというわけだ。 さあついて来い、ゴリラ野郎!』」
というオープニングのアメリカTV映画シリーズ「Garrison's Gorillas(「特攻ギャリソンゴリラ)」、もう大昔30年近く前、私が学生だった頃何回目かの再放送を観てました。日本で最初に放映されたのはもっと前の1968年頃だそうで、まだ私は生まれていません。で、特にギャリソン中尉がよくこのM3ホルスターを身につけていて恰好良く活躍していました。それから遅れること数年後に手に入れる事になりました。
今にして思えば、機甲師団兵やパラトルーパー再現の為というよりも、ギャリソン中尉のようにスーツの下にM1911A1を隠し持ってアクション・ヒーローを気取って楽しむために入手したようなものでした。

それでは今回はこの辺で失礼いたします。またお会いしましょう。さようなら。







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Posted by Sgt. Saunders at 12:03│Comments(0)米軍(U.S.)Holsters
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