2013年10月26日
M1928ハバーサック(ブリティッシュメイド)の続き…
こんにちは
前回に続きM-1928ハバーサック(Haversack, M-1928)のブリティッシュメイドについてです。
US製とブリティッシュメイド(以下BMと略)との差異について見ていきます。
まず蓋フラップの留め具の違い。

上↑がUS製のもの、下↓がBMのもの。

ストラップ自体の厚みが違います。下のBMは薄っぺらく、上のUS製の3分の1位の厚みしかありません。
またストラップ末端処理のための金具が異なります。BMは英軍装備に使われているのと同じ、鋼板で挟みハトメで留める方式。US製は丸い金属ボールキャップを被せ、プレスして平たくする方式。
↓蓋フラップのバックルの違い。上がUS製のもの、下がBMのもの。US製のものは見慣れた「目」型のバックル。


↑下のBMは昔のバイク用のヘルメットに付いているような、環が2つ連なっている方式です。
↓BMのストラップの留め方。まず下からストラップを通し


折り返して下側の環に通して


終了。
↓BMの蓋フラップの裏側。

上述のバックルと、両脇のミートカン・パウチ固定用のストラップ。
↓左にBM、右上にUS製を重ねています。蓋フラップの形状は、BMの方がやや角ばっています。右のUS製の方には「U.S.」スタンプがありません。通常の陸軍用のものには「U.S.」とスタンプされていますが、今回見ていただいているモノは「U.S.」スタンプの無い、一般的に「海兵隊(Marine Corps)用」であるとされているモノです。

↓重ねたまま蓋フラップを右上方向へめくってみます。

ミートカン・パウチ固定用のストラップ末端処理方法が異なります。
BMは縫製でほつれないようにしていますが、US製はさきほどの蓋フラップ留めストラップと同様、丸金属ボールキャップ被せ・プレス方式です。また、蓋フラップ留め具バックルのフラップへの縫い付けが、BMは当て布を介して縫い着けられているのに対し、US製はバックルを保持するストラップが直接フラップに縫い付けられてあります。ここはBMの方に「堅牢さ」で軍配が上がるところです。
↓本体のパッキング用ストラップと留め具の違い。まずこれはUS製。

↑右からストラップがやって来て「目」型のバックルを通ってまた右へ帰ります。
↓一方BMも右からストラップが来ますが、

↓バックルを通って、そのまま左へ抜けます。

バックルの形状上こうなります。操作性ではUS製、BMとも甲乙付けがたいかと思います。
因みにWWⅠ時のM-1910ハバーサックのバックル形状は「目」型ではなく上のBMと同様「日」型でしたが、「日」の左端の部分が本体に固定されているため、ストラップは右から来て、左と真ん中の間を下からくぐって、真ん中と右の間を上から下へくぐってまた右へとUS製M-1928と同様に帰ります。BMでは「日」の真ん中の部分が本体に固定されているため、右から左方向へ抜けます。文字で説明しても分かりにくいですね?別の機会にまたご紹介しましょう。
↓1943年8月回状4号改訂版Quartermaster Supply Catalog(Army Service Forces Catalog QM section 1 "Enlisted men's Clothing and Equipment)に掲載されているM-1928ハバーサック。すぐ下に収納容量アップのために使用するM-1928パック・キャリアがありますが、これもまた改めてご紹介します。【続く…(いつかは未定)】

前回に続きM-1928ハバーサック(Haversack, M-1928)のブリティッシュメイドについてです。
US製とブリティッシュメイド(以下BMと略)との差異について見ていきます。
まず蓋フラップの留め具の違い。

上↑がUS製のもの、下↓がBMのもの。

ストラップ自体の厚みが違います。下のBMは薄っぺらく、上のUS製の3分の1位の厚みしかありません。
またストラップ末端処理のための金具が異なります。BMは英軍装備に使われているのと同じ、鋼板で挟みハトメで留める方式。US製は丸い金属ボールキャップを被せ、プレスして平たくする方式。
↓蓋フラップのバックルの違い。上がUS製のもの、下がBMのもの。US製のものは見慣れた「目」型のバックル。


↑下のBMは昔のバイク用のヘルメットに付いているような、環が2つ連なっている方式です。
↓BMのストラップの留め方。まず下からストラップを通し


折り返して下側の環に通して


終了。
↓BMの蓋フラップの裏側。

上述のバックルと、両脇のミートカン・パウチ固定用のストラップ。
↓左にBM、右上にUS製を重ねています。蓋フラップの形状は、BMの方がやや角ばっています。右のUS製の方には「U.S.」スタンプがありません。通常の陸軍用のものには「U.S.」とスタンプされていますが、今回見ていただいているモノは「U.S.」スタンプの無い、一般的に「海兵隊(Marine Corps)用」であるとされているモノです。

↓重ねたまま蓋フラップを右上方向へめくってみます。

ミートカン・パウチ固定用のストラップ末端処理方法が異なります。
BMは縫製でほつれないようにしていますが、US製はさきほどの蓋フラップ留めストラップと同様、丸金属ボールキャップ被せ・プレス方式です。また、蓋フラップ留め具バックルのフラップへの縫い付けが、BMは当て布を介して縫い着けられているのに対し、US製はバックルを保持するストラップが直接フラップに縫い付けられてあります。ここはBMの方に「堅牢さ」で軍配が上がるところです。
↓本体のパッキング用ストラップと留め具の違い。まずこれはUS製。

↑右からストラップがやって来て「目」型のバックルを通ってまた右へ帰ります。
↓一方BMも右からストラップが来ますが、

↓バックルを通って、そのまま左へ抜けます。

バックルの形状上こうなります。操作性ではUS製、BMとも甲乙付けがたいかと思います。
因みにWWⅠ時のM-1910ハバーサックのバックル形状は「目」型ではなく上のBMと同様「日」型でしたが、「日」の左端の部分が本体に固定されているため、ストラップは右から来て、左と真ん中の間を下からくぐって、真ん中と右の間を上から下へくぐってまた右へとUS製M-1928と同様に帰ります。BMでは「日」の真ん中の部分が本体に固定されているため、右から左方向へ抜けます。文字で説明しても分かりにくいですね?別の機会にまたご紹介しましょう。
↓1943年8月回状4号改訂版Quartermaster Supply Catalog(Army Service Forces Catalog QM section 1 "Enlisted men's Clothing and Equipment)に掲載されているM-1928ハバーサック。すぐ下に収納容量アップのために使用するM-1928パック・キャリアがありますが、これもまた改めてご紹介します。【続く…(いつかは未定)】

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