2014年08月10日
M-1936 OD フィールド・キャンバス・バッグ その2(M-1936 od field canvas bag:2)
みなさんこんにちは。
台風11号がさきほど兵庫県赤穂市に上陸したそうです。当地大阪も風と雨がかなり強くなってきました。みなさんの処はどうでしょうか?災害には十分注意しましょう。
前回に続き「M-1936 OD フィールド・キャンバス・バッグ(M-1936 od field canvas bag)」について、もう少し触れたいと思います。
↓まずこれを。

前回もご覧いただきましたが、M-1936 OD フィールド・キャンバス・バッグの、左はカーキ(odシェード#03)バージョン、右はOD(odシェード#07)バージョンです。
これらのどちらのバージョンも内部はこのように大小4つの区画に分けられて、収納の便に寄与しています。↓

で、みなさんの中にも私と同じように疑問に思われた方がいらっしゃると思います。
何かと申しますと、これです。↓


内部最上部に設えてあるこのループ状のモノ。これは一体なんのためのモノなのか?
実は未だ公式な書類(マニュアル等)で確認していないのですが、以前何処か(何か)で読んだ記憶によれば、「テント・ポールをこれに通して運ぶ」といった記述がありました。
テントやブランケット、スリーピング・バッグ、オーバーコートなども背負って運ぶ、いわゆる「行軍装備」に関する記述が「FM(Field Manual) 21-15」にあります。ここではM-1928ハバーサックに並んでM-1936 OD・フィールド・キャンバス・バッグにホースシュー・ロール(テント、ブランケットなどを筒状にまとめたもの・以下『ロール』と略)をどのようにバッグに固定するかについて説明があり、テント・ペグはこのロールの中に巻き込むよう写真上で示されていますが(本文中には無い)、テント・ポールはそのロールの中に巻き込むようには示されていません。となると、ポールはどうやって運ぶのか?となり、短絡的に推察してテント・ポールはこのループに通して運ぶのだという記述にも妥当性はあるようにも思えます。
↓実際にループにテント・ポールを通してみました。バッグの幅の長さからははみ出してしまいます。

↓拡大です。

テント・ポールが3本、タイトに通ります。本当にこのように使うのでしょうか?
またそれとは別に、このループは革製のシースに個々に収めたナイフ・フォーク・スプーンを3つ纏めて挿しておくためのモノだとする「説」も聞いた(読んだ)こともあります。M1928ハヴァーサックにはメス・パン・パウチが取り付けられ、ナイフ・フォーク・スプーンは革製のシースに収めてその中へ入れられてましたが(のちにはメス・パン・パウチ自体に設えられたポケットにナイフ・フォーク・スプーンを直接入れるようになりましたが)、このM-1936 OD フィールド・キャンバス・バッグにはメス・パン・パウチを取り付けることは出来ませんので、ナイフ・フォーク・スプーンをどのように収納しようかと考えた時に、この「説」にも納得できます。
どなたかご存知の方がいらっしゃいまいたらお教え願いたく存じますし、私も今後もっと調べます。
今回のM-1936 ODフィールド・キャンバス・バッグのループの謎についてネットで調べる中でも再認識しましたが、今日色んなレプリカが出ていますね。
レプリカの存在価値は私は十分認めます。サバゲやリエンナクトに実物を使うのはちょっと…と言う時に精巧なレプリカはとても心強いです。ひと昔前までは再現度の低い「レプリカ然」としたモノが多く、レプリカを買うのには躊躇せざるを得ませんでしたが、今はもう本当に実物と見間違えるほどの再現度の非常に高いレプリカが出ていて、買ってもいいかなと思うようになりました。
しかしながら、メーカースタンプまで当時の実際のメーカースタンプが「再現」されているモノがあります。
もはや「レプリカ」ではなく「偽物」になっています。作る側には「本物そっくりに作ったぞ」という満足感しかないのかもしれませんが、「本物として売ってやろう」という考えの者の手に渡れば、たちまち……。
質の高いレプリカを作ったぞ!として本当の製造者が自身の名前を堂々とスタンプすればいいのになと思います。上野の中田商店さんなんかは製造する精巧な旧軍装備品等には自社のロゴをスタンプしてらっしゃいますよね。
また、実際のメーカーのスタンプを再現するのは気が引けるのか、架空のメーカースタンプを施しているメーカーもありますが、これもちょっと困ります。適度にウェザリングを行うと本物と見まがい、「こんなメーカーもあったのか?」と、当時の実際のメーカーを調べるのに支障が生じます。
「レプリカです」と表示しないと、健全なコレクション文化が壊れてしまうと思います。
また、近時気になっていることがあります。このバッグの異名「ミュゼット・バッグ」は、フランス語の「musette(肩掛けカバン)」に由来するのですが、国内のレプリカ・メーカーがフランス語の「musette」を妙に「英語読み」して「マセット・バッグ」と呼んでいます。「なんでやねん」と思っておりましたが、今やもう巷では「マセット・バッグ」の呼び方がかなり浸透してしまっています。嘆かわしいことです。
今回はこの辺で。それでは、また…。
台風11号がさきほど兵庫県赤穂市に上陸したそうです。当地大阪も風と雨がかなり強くなってきました。みなさんの処はどうでしょうか?災害には十分注意しましょう。
前回に続き「M-1936 OD フィールド・キャンバス・バッグ(M-1936 od field canvas bag)」について、もう少し触れたいと思います。
↓まずこれを。

前回もご覧いただきましたが、M-1936 OD フィールド・キャンバス・バッグの、左はカーキ(odシェード#03)バージョン、右はOD(odシェード#07)バージョンです。
これらのどちらのバージョンも内部はこのように大小4つの区画に分けられて、収納の便に寄与しています。↓

で、みなさんの中にも私と同じように疑問に思われた方がいらっしゃると思います。
何かと申しますと、これです。↓


内部最上部に設えてあるこのループ状のモノ。これは一体なんのためのモノなのか?
実は未だ公式な書類(マニュアル等)で確認していないのですが、以前何処か(何か)で読んだ記憶によれば、「テント・ポールをこれに通して運ぶ」といった記述がありました。
テントやブランケット、スリーピング・バッグ、オーバーコートなども背負って運ぶ、いわゆる「行軍装備」に関する記述が「FM(Field Manual) 21-15」にあります。ここではM-1928ハバーサックに並んでM-1936 OD・フィールド・キャンバス・バッグにホースシュー・ロール(テント、ブランケットなどを筒状にまとめたもの・以下『ロール』と略)をどのようにバッグに固定するかについて説明があり、テント・ペグはこのロールの中に巻き込むよう写真上で示されていますが(本文中には無い)、テント・ポールはそのロールの中に巻き込むようには示されていません。となると、ポールはどうやって運ぶのか?となり、短絡的に推察してテント・ポールはこのループに通して運ぶのだという記述にも妥当性はあるようにも思えます。
↓実際にループにテント・ポールを通してみました。バッグの幅の長さからははみ出してしまいます。

↓拡大です。

テント・ポールが3本、タイトに通ります。本当にこのように使うのでしょうか?
またそれとは別に、このループは革製のシースに個々に収めたナイフ・フォーク・スプーンを3つ纏めて挿しておくためのモノだとする「説」も聞いた(読んだ)こともあります。M1928ハヴァーサックにはメス・パン・パウチが取り付けられ、ナイフ・フォーク・スプーンは革製のシースに収めてその中へ入れられてましたが(のちにはメス・パン・パウチ自体に設えられたポケットにナイフ・フォーク・スプーンを直接入れるようになりましたが)、このM-1936 OD フィールド・キャンバス・バッグにはメス・パン・パウチを取り付けることは出来ませんので、ナイフ・フォーク・スプーンをどのように収納しようかと考えた時に、この「説」にも納得できます。
どなたかご存知の方がいらっしゃいまいたらお教え願いたく存じますし、私も今後もっと調べます。
今回のM-1936 ODフィールド・キャンバス・バッグのループの謎についてネットで調べる中でも再認識しましたが、今日色んなレプリカが出ていますね。
レプリカの存在価値は私は十分認めます。サバゲやリエンナクトに実物を使うのはちょっと…と言う時に精巧なレプリカはとても心強いです。ひと昔前までは再現度の低い「レプリカ然」としたモノが多く、レプリカを買うのには躊躇せざるを得ませんでしたが、今はもう本当に実物と見間違えるほどの再現度の非常に高いレプリカが出ていて、買ってもいいかなと思うようになりました。
しかしながら、メーカースタンプまで当時の実際のメーカースタンプが「再現」されているモノがあります。
もはや「レプリカ」ではなく「偽物」になっています。作る側には「本物そっくりに作ったぞ」という満足感しかないのかもしれませんが、「本物として売ってやろう」という考えの者の手に渡れば、たちまち……。
質の高いレプリカを作ったぞ!として本当の製造者が自身の名前を堂々とスタンプすればいいのになと思います。上野の中田商店さんなんかは製造する精巧な旧軍装備品等には自社のロゴをスタンプしてらっしゃいますよね。
また、実際のメーカーのスタンプを再現するのは気が引けるのか、架空のメーカースタンプを施しているメーカーもありますが、これもちょっと困ります。適度にウェザリングを行うと本物と見まがい、「こんなメーカーもあったのか?」と、当時の実際のメーカーを調べるのに支障が生じます。
「レプリカです」と表示しないと、健全なコレクション文化が壊れてしまうと思います。
また、近時気になっていることがあります。このバッグの異名「ミュゼット・バッグ」は、フランス語の「musette(肩掛けカバン)」に由来するのですが、国内のレプリカ・メーカーがフランス語の「musette」を妙に「英語読み」して「マセット・バッグ」と呼んでいます。「なんでやねん」と思っておりましたが、今やもう巷では「マセット・バッグ」の呼び方がかなり浸透してしまっています。嘆かわしいことです。
今回はこの辺で。それでは、また…。
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