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2015年05月03日

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)

こんにちは。
昨日からゴールデンウィークの後半だったとは知りませんでした。
当地大阪は4日に少しお天気が崩れるほかは晴天が続くとの予報で、サバゲは暑いでしょうね。

今回は私の「寄り道コレクション」から大日本帝国陸軍の十四年式拳銃嚢(ホルスター)について。
軍用銃に興味があることから銃もコレクションする、と言っても、当然ここは日本ですから実銃の入手は一般人には無理なのでモデルガンなどで我慢するしかありません。で、せめてアクセサリーは実物を…という「せめてアクセサリーぐらいはコレクション」が展開されます。今回のホルスターも、そのコレクションのうちの一つです。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
十四年式拳銃そのものについてはWikipedia(←リンクしてます)で見て下さい。ここでは割愛します。
使い込まれて深い焦げ茶色になっています。大きな蓋が二枚貝の貝殻に似ていることから、欧米ではこのタイプのホルスターは「clamshell(クラムシェル)」と呼ばれています。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
裏側。ベルト・ループとショルダー・ストラップにより携行されます。ショルダー・ストラップが欠品しているモノが多い中で、この個体は程度の良いモノがちゃんと付いていました。数年前にeBayで390ドルくらいで落札したと記憶しています。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
少し拡大しました。旧陸軍の装備品の金具は概して銀メッキがピカピカしているモノが多いですね。金具には漆を塗って黒くしたという記述を見たことがありますが、簡単に剥がれそうなのは予見出来ていたでしょうに。食い付きのいい塗料にするとか梨地仕上げにするとか他に無かったんでしょうか?

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
ショルダー・ストラップの長さ調整用バックル。少々錆があります。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
フラップ留め具の拡大。フラップの端のリングからバネを内蔵した革があって、またリングを介してメスの留め金具のついたタブがあります。本体に設えられた凸オスポストにメス金具を上から通して固定。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
外す時はその逆。タブを下方へ引っ張ってオスポストがメス金具の穴の大きい部分に来るようにして・・・、

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
持ちあげて外します。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
フラップへは金属板を介してリベット留めされています。なお、この留め具の他に、「バネ内蔵革」が無く、メス金具がついた革タブがフラップに直接付けられたタイプのホルスターもあります。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
フラップを開けた図。フラップの下には「予備マガジン」ではなく「予備弾薬」入れがあります。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
フラップ裏側。「横潜基」と「一〇(ヒトマル)」の表記。旧海軍の横須賀潜水基地隊の略です。海軍大臣の下、鎮守府長官隷下の組織ですが軍令上は第六艦隊隷下の部隊です。このホルスター、一体どんな経緯を辿ったのでしょうか。陸軍から海軍へ貸与されたのでしょう。陸式軍衣の例もありますしね。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
「一」のすぐ上に「四十昭」=昭和十四年の意。「一」の下に〇型のマーク。「〇の中に逆8の字」の名古屋(鳥居松)造兵廠かなぁと考えますが、分かりません。その左側にももう一つマークがあるように・・・。名古屋の「名」ではないかと思うのですが・・・。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
予備弾薬ケース。ちゃんと独立したフラップが設えられています。革が薄めであるため、入手時は(今もその痕が残っていますが)皺くちゃでした。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
フラップを開けました。予備の弾薬紙箱が2つ入るようになっています。予備「マガジン」ではなく予備「弾薬紙箱」なのが謎です。銃からマガジンを抜いて、フラップを開けて、予備弾薬小箱を取り出して破って開けて、マガジンに一発ずつ装填して再び銃へ・・・って、マガジン・チェンジするのに何秒(何分?)かかるのでしょう?

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
右側にある縦長の収納部は画像の通り予備撃針入れです。「予備撃針入れ」も実に興味深いです。まぁ、先が細くて破損しやすかったからなんだそうで、万一の場合に備えてのものです。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
本体フラップを開けて上から覗きこみます。底の方の、右側が弧状に削られているモノは、銃身をこの右側へ誘導します。左側から底へ向かって伸びる黒い影は収納された状態のクリーニング・ロッドです。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
クリーニング・ロッドはこの長さ約1.5cmのループに通して保持されます。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
懐かしいハドソン製モデルガン・十四年式拳銃(後期・ダルマ型用心鉄)を収めてみました。グリップの下端までホルスターの縁で覆われていますので、サッとグリップを掴みたくても指が入る隙間が無いのでもたついてしまいます。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
黄色(金色)メッキが大分薄くなってシャンパン・ゴールドぐらいになりました。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
独特の180度の回転角のセイフティは有名ですね。ほかにはトンプソン・サブ・マシンガンでしか見たこと無いです。ランヤード(吊り紐)はレプリカです。

十四年式拳銃嚢(Holster for Nambu Type 14 pistol)
マガジンとカート。上は実物薬莢にダミー弾頭を付けたダミーカート。下はハドソン製のモデルガン・カート。形状は似ていますが、寸法はやはり違いますね。


以上、いかがでしたでしょうか?
旧軍モノは国内で買うより海外で購入した方がお手頃という場合がままあります。今もeBayだと400ドルも用意すればそこそこ良いモノが手に入ります。
何分「寄り道」コレクションからのネタで、まだまだ全然旧軍についての知識も無く、今後さらにすこしずつ勉強していきますので今回はこれでお許し下さい。

それでは、また・・・。






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